メディア情報

[’20/3/13] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

 

当院の副院長の入江先生森山知子先生執筆して頂いております。

今回は、入江先生です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.176

こんにちは、ヨリタ歯科の入江です。
最新の歯科治療を紹介するシリーズ第3回、今回はCAD/CAMについてです。

昨今よく聞くようになったCAD/CAMですが、CADがコンピュータ
支援設計、CAMがコンピュータ支援製造の略語になります。

要するにコンピュータでデザインを設計して、さらにコンピュータ制御された
機械で制作物を作っていくことです。

工業製品では昔から取り入れられていた手法ですが、これが歯科業界にも
かなり普及してきました。

ではなぜ歯科の業界は、一般の工業界より遅れていたのか、また最近になって
普及してきたのでしょうか。
これには、患者さんごとのオーダーメイド治療という、歯科特有の理由があります。

当たり前の話ですが、人の歯の形は誰一人として同じ人はいません。

また、虫歯の大きさや削った形も毎回違います。

CAD/CAMでは同じものを何個も作る場合は非常に効率的です。
しかし、毎回変わるオーダーメイドの歯科治療においては、毎回設計が必要で
効率が悪くなってしまいます。

そのため、歯科治療のほとんどは、歯科技工士が設計から製造まで全部行って
いました。
全行程を歯科技工士が行うので、小さな詰め物一つでも、とても時間がかかって
いました。

CAD/CAMで効率的に歯科治療を行うためには、この設計部分、つまりCADの
ところを自動化する必要があります。
これがなかなか実現することが難しかったのですが、前回に紹介した口腔内スキャナー
(歯の模型をカメラで撮影する方法)で、精度の高い模型がデジタルで撮影できるように
なったこと、AIの進化によってオーダーメイドの治療も、ほぼコンピュータが設計
できるようになったことで可能となりました。

歯を数本スキャンすることによって、他の周囲の歯の情報と、これまでに蓄積された
データをあわせて、最適な設計をすぐにコンピュータが提案してくれます。

それを僕たちが問題ないかをチェックし、あとはクリック一つで、セラミックの
ブロックを機械が削り出して、10分前後で詰め物を作製してくれます。

治療の精度は、従来の方法と同様です。

治療期間はコンピュータの助けにより、とても早くなり、1日で可能となりました。

これは患者さんにとっても、とても大きなメリットだと思います。

しかしこの治療法、まだまだ手作業には勝てない部分もあります。

具体的には前歯のような、色の再現がとても重要になる場合です。

この場合は、やはり人間の目で確認して、製作した方が綺麗です。
それらを踏まえた上、当院では前歯の治療か奥歯の治療かによって、治療の方法を
分けています。

これからもデジタル化の流れは、益々増えると思います。
流れに取り残されないように、情報、機材をアップデートして、より良いものを
提供していければと考えています。

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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