Vol.53 ワクワク楽しい歯科医院実践経営術 パート9
今回はワクワク楽しい歯科医院での初診の流れを、詳しくご説明します。
① 「もしあなたが予防ベースの歯科医院を訪れたら」
ある午後の昼下がり。友人から「ここはイイよ!」と紹介されたあなたは、
お口の悩みの事で、ある歯科医院を訪れました。
「歯科医院はどこでも同じ」と信じて疑わないあなたは、不安と緊張でいっぱいです。
いつもすぐに診療台に寝かされ、
「今日はどうしましたか?」「お痛みがあるんですね」と言われても、
まな板の上のコイ状態では、ほとんど会話になりませんでした。
しかし、今日は全く違っていました。
待合室には、コミュニケーションボードと呼ばれている掲示板がまず目に入りました。
そこには、メンバー全員の笑顔の紹介メッセージがあります。
その横には楽しいイベント紹介などの、手作りポスターもあります。
これを見ているだけでも心が和み、少し不安が和らぎました。
まもなく、あなたは名前を呼ばれました。その時、なぜか
「初めまして、初診カウンセラーの○○です」との自己紹介と同時に、
名刺も渡されました。
今まで、何軒かの歯科医院を訪れましたが
女性スタッフから、名刺を渡されたのは初めてです。
そして、待合室の隣にあるカウンセリングルームに通されます。
そこはまるで、リビングルームのようにリラックスした雰囲気でした。
すぐに、あのいやな診療が始まると思っていたあなたは、ちょっとビックリです。
初めは少し戸まどい気味でしたが、カウンセラーの心からの笑顔と対応に、
すぐに打ちとけて、話がはずむようになりました。
そして、自分でも不思議なくらいおしゃべりをしている自分に気付きます。
「ここの医院は何かが違う」
「今までにこんな医院はなかった」
あなたは思わず、心の中でこんな言葉をつぶやいています。
なぜ、そんな言葉が出たのでしょうか。
その疑問に、これからお答えしていきます。
実は、あなたが訪れた医院は、予防ベースの歯科医院なのです。
決して〝ビクビク恐い〟治療のため、額に汗しながら通う、医院ではありません。
通院することで、お口の健康に自信がつき、自然と笑顔が溢れる
ワクワク楽しい医院です。
御理解頂けましたか?
重要な事は、初診来院者をまずはカウンセリングルームにご案内することです。
決してすぐに、ユニットに座らせないことです。
ユニットに座ると、すぐに治療が始まってしまいます。
患者様の立場からすると、早くここから、逃げ出したくなるからです。
そんな状況では、ゆっくりお話を聞くことは出来ません。
患者様への思いを引き出すことは、不可能です。
今回の学び ワクワク楽しい歯科医院は予防ベースの歯科医院