メディア情報

[’21/9/13] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

 

 

長年、歯科医師の入江先生森山知子先生執筆して頂いておりましたが
今回から、新たに執筆メンバーが変更しました。

新メンバーは、
衛生士の岩切さん
デンタルコーディネーター兼管理栄養士の坂口さんです。

歯に関する知識はもちろんのこと、歯並び矯正や、食育、歯育て
管理栄養士の視点から学ぶ知識など、様々な学びや気付きを
皆様にお届け致します。

今回は、衛生士の岩切さんで、『赤ちゃんのお口を育て守っていくために』についてです。
ご興味のある方は、ぜひお読みくださいね。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに? vol.194

『赤ちゃんのお口を育て守っていくために』

こんにちは。はじめまして。
ヨリタ歯科クリニック 歯科衛生士の岩切幸子と申します。

普段は、歯科医院で赤ちゃんから成人の方まで、幅広く
お口のメンテナンスを担当させていただいています。

ここでは、歯科衛生士からの視点で、皆さまにお役立ち情報を
お伝えできればと思います。よろしくお願い致します。

私が歯科衛生士になり、日々の臨床に関わっていく中で、いつも気になっていたのが
子どもたちの不正咬合や口呼吸、姿勢の乱れでした。
親御さんからも歯並びや噛み合わせのことで相談を受けることも、
とても増えているように感じます。

歯並びや噛み合わせは、昔は遺伝のように言われていた時代もありましたが、
遺伝による不正咬合は
4人中1人、4人中3人はお口の筋肉(唇、舌、頬など)の
発達不全によるものとわかってきました。

では、何故お口の筋肉の発達不全が起こるのか?
そして、お口の機能はどのように育まれていくのか?

それについて、お話ししていこうと思います。

1番の原因は、口呼吸が増えてきたことではないかと感じます。
普段、舌は上顎のスポットというところに置いてあります。
しかし、口呼吸により、舌の位置が下がっている方が増えました。
皆さん、舌を上顎に置いたままお口で息をしてみてください。

どうですか?お口で息することは難しいですよね?

舌が上顎についてないことで、呼吸や嚥下することにも影響が出ています。
また、舌がいつも下に下がっていることから上顎が発達せず、下顎の発達にも
影響が出てしまうといった負の連鎖が起こっています。

では、お口の筋肉の発達はどこからどのように育っていくのでしょうか?
産まれてすぐの赤ちゃんは、「原始反射」の1つであるお母さんのおっぱいを探して、
くわえるということを反射的に行い、自分の生命を守ろうとします。

この行為が、お口の筋肉の発達の基礎基盤になります。
おっぱいも乳首だけを吸う「浅飲み」ではなく、「ラッチオン」という、
乳輪までしっかりお口で覆うことで、赤ちゃんの唇が朝顔のように外側に開き、
乳首をしっかり舌にまとわりつかせるようにくわえさせます。

こうすることで、舌がUの字になり、乳首をしっかり巻き付け、
上顎に押し付けながら「ぜんどう様運動」をします。

これが、舌の発達に大きく関係していきます。

生後7カ月頃になると、離乳食が始まってきますが、この離乳食を通して
赤ちゃんはお口の筋肉を鍛え、お口の機能の土台(食べること、飲み込むこと、話すこと)を
育てていきます。


・唇をしっかり閉じること

・舌の動きを前後上下左右に動かすことができるようになること

・固形物を舌と頬を使って、歯ぐき(歯)の上に乗せて咀嚼することを覚えること

そうやって、お口の動きを一つ一つ学んでいくことで、お口の機能は育っていきます。
そして、それが将来の歯並びや噛み合わせを作っていく土台の一つとなります。

そのためには、お口の状態に合わせた離乳食の硬さなどの形態やスプーンでの与え方、
手掴み食べによる一口量の確認や、手とお口の協調運動もとても大切になってきます。

今後、当院でも「離乳食教室」を開催して、親御さんにお口の機能の発達を
守り育てていくためのお話を、実践を交えながら提供していきます。

是非、楽しみにしていてくださいね!

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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