メディア情報

[’20/12/05] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

 

 

当院の副院長の入江先生森山知子先生執筆して頂いております。

今回は、入江先生です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.185

皆様こんにちは、ヨリタ歯科クリニックの入江です。
今回は、再生療法についてです。

数年前に、山中教授がノーベル賞を受賞してiPS細胞が話題になりましたね。
iPS細胞が様々な組織に分化して、組織が再生されるという夢のような
治療の第一歩が始まりこれからの発展が益々期待される分野であります。

歯科治療の分野でも、歯の再生療法の研究は盛んにされています。

動物実験では成功の報告などもありますが、我々のような街の歯科医院が
歯の再生を行えるようになるのは、まだまだ先だと思います。

残念ながら歯の治療は今だにメタルやプラスチック、セラミックなどの人工材料に
置き換えて、機能を回復させています。

新しく歯が生えてきたり、虫歯で欠けてしまった歯が、完璧に元通り
修復されることもありません。
皮膚の怪我などは、時間が経てば組織が再生して元通りに戻ります。

しかし歯が元に戻ることは決してありません。
それだけ歯を再生させるというのは難しいことです。

とても難しい再生療法ですが、歯科の分野でも唯一再生が可能になりつつある
分野もあります。それが、歯周病の再生療法です。

歯の周囲の骨が溶けてしまい、そこに汚れがたまり、歯茎が腫れてしまった場合、
以前までは溶けてしまった骨を元に戻すことはとても困難でした。

しかたなく、その歯が抜歯になってしまったり、残ったとしても大きく歯ぐきが
下がってしまうしかありませんでした。
しかし、最近の医療技術の進歩によって少しずつではありますが、溶けてしまった骨を
再生させることが可能になってきました。

再生を促すような材料が開発され、また治療器具も改良を重ねて繊細な処置が可能に
なったことにより、以前では抜くしかなかったような歯も、抜かずに残せるように
なりました。

まだどんな状況でも再生できるわけではありませんが、それでも条件さえ合えば
再生が可能になったことは、とても素晴らしいことだと思います。
歯の周囲の骨が一部分のみ溶けている場合は、再生療法を行うことが可能です。

再生療法であれば歯ぐきもあまり下がらないので、治療後に歯がしみるといった
症状も少ないです。

また少し前から、保険が適応できる再生材料も登場しました。

きっと歯周病の再生療法は、これからもっと身近な治療法になると思います。
歯周病になって歯はもう諦めるしかないと思っていた方、ひょっとしたら再生療法で
歯が元に戻せる可能性もあるので、一度歯科医院で相談されてみてはいかがでしょうか。

そして更に、過去のバックナンバーを、
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