メディア情報

[’20/11/20] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

 

当院の副院長の入江先生森山知子先生執筆して頂いております。

今回は、入江先生です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.184

 

皆様こんにちは、ヨリタ歯科クリニックの入江です。

寒くなってきたので、歯がしみる方も少し増えてきたのではないでしょうか。

今回は、歯がしみる原因についてです。
その前に、歯の基本的な構造についてです。

歯には、大きく2つの構造があります。

一つは、歯の外側にあるエナメル質です。
これはとても硬い組織で、虫歯などにもなりにくく、また痛みを感じることは
ありません。歯にとって鎧のようなものと思っていただくと、理解しやすいと思います。

もう一つが象牙質とよばれる、歯の内側にある組織です。
こちらはエナメル質とは逆に、酸による影響を受けやすく、虫歯になりやすいです。
また、組織の中に神経が通っているのでこの部分が刺激されると、ズキッとしみるような
痛みを感じます。

つまり、水が冷たくなってズキッとする方は、この象牙質と呼ばれる部分が刺激された
ことが原因で、痛みを感じています。

では、なぜ歯の鎧のエナメル質がなくなって、この象牙質に直接刺激が
加わったのでしょうか。

これには原因は主に2つあります。

1つ目は、虫歯です。
虫歯菌によって歯の表層のエナメル質が溶かされて、歯に穴が開いてしまう。
そうすると、食べ物や冷たいものなどが直接象牙質に刺激を加えるため
痛みを感じます。

実は虫歯菌が直接痛みを感じさせているのではなく、虫歯菌によって表層を
溶かされて、象牙質が露出することによって、そこに刺激が加わり痛みを
感じています。

虫歯によって歯が痛むというのは、みなさんもイメージしやすいと思います。

もう1つは歯茎が下がって、エナメル質のない部分が口の中に露出した場合です。

エナメル質は、歯の上半分にしか存在していません。
歯周病などで歯茎が下がってしまうと、少し色の違うエナメル質のない部分の
歯が露出します。

そこに冷たい水やブラッシングの刺激が加わると、歯がズキッとしみる症状が
出ることがあります。

これが、知覚過敏と呼ばれる症状です。

虫歯ではないのに、全く虫歯と同じように歯が痛みます。

この2つは同じ神経が痛んでいるので、患者さん自身が判断することは
極めて難しいです。

痛みを感じても、穴が空いていないから安心というわけではありません。

目では見えない部分に、穴が空いていることもよくあります。
歯がしみるような痛みを感じた場合は、一度歯科医院を受診して
診てもらうことをおすすめします。

もしそれで、歯科医師から知覚過敏という説明があれば、虫歯ではないので
特に問題はありません。

知覚過敏の方には、しみ止めなどの処置を行い対応します。

寒くなって歯に痛みを感じる方は、ご相談されてはいかがでしょうか。

そして更に、過去のバックナンバーを、
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