メディア情報

[’18/12/7] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

     

 

2017年の10月から当院の副院長 入江先生と、小児歯科担当医の森山先生
交代で、連載していくことになりました。

皆さん、よろしくお願いいたします。

今回は、森山先生です。

タイトルは、「咬み合わせの異常」 です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.161

こんにちは。ヨリタ歯科クリニックの森山知子です。

今回は、「咬み合わせの異常」についてお話させて頂きます。

 咬み合わせの異常とは、上下の歯の位置関係が正常でなくなったことを指します。

歯列不正や顎関節症、歯ぎしりなど、咬み合わせの異常につながる原因はいくつかあります。

その中でも歯ぎしりは、自覚症状がないことも多いのですが、実は非常に多くの方に
歯ぎしりが原因とみられる歯痛や、歯の摩耗(擦り減り)が起こっているため
皆さんも当てはまることがないか、この機会にチェックしてみて下さい。

 

実は、上下の歯と歯を左右に擦り合わせて、ギリギリと音が鳴ることだけが歯ぎしりではなく
擦り合わせていても音が鳴らない場合でも十分歯ぎしりと言えますし、一ヶ所で強く
咬みしめることも歯ぎしりに含まれます。

このような歯ぎしりは、ほとんどの方が行なっていますが、問題はその程度
(強さ、頻度、持続時間)です。特に夜間の歯ぎしりは、無意識に非常に大きな力で
行う場合があり、歯や筋肉、顎関節に障害や咬み合わせの異常が生じます。

 

また、昼間に弱い力で無意識に咬みしめをしていることもあります。
通常は上下の歯の間には、前歯で二ミリ程度の間隔があります。
すなわち上下の歯は、通常は接触していません。

今、あなたの上下の歯が接触しているようであれば、強弱の差はあれ、それは咬みしめを
行なっているということです。
咬み合わせがおかしいという方で、よく上下の歯を接触させて、自分自身で咬み合わせを
確認している場合がありますが、これも良くない習慣です。

 

強い歯ぎしりは、歯の亀裂を生じます。
これは、歯が欠ける原因や、むし歯の原因にもなります。

歯の根に亀裂が生じると、歯を抜かなければならなくなります。

特に、歯の神経をとって被せ物になっている歯は、歯ぎしりによって、歯の根に亀裂が
入るリスクが高まります。このほか、歯ぎしりと呼べないような弱い力であっても
上下の歯を持続的に接触させたり、長時間行なったりすると、歯の周りの組織にストレスが
加わり、歯周病になりやすくなります。

あるいは、筋肉が疲労して、顎の痛みや、頭痛にもつながります。

 

夜間就寝時に行なう歯ぎしりは、自分では止められないので、歯やその周りの組織を
守るために、ナイトガードやスプリントと呼ばれる装置を口腔内に装着します。
起きているときに行なう咬みしめは、自分自身で制御できるので、気がついたら止める
ように心がけましょう。

 

歯ぎしりを強い力で行なったり、くせとなって頻繁にしてしまうと、様々な悪影響が
出てきます。
その結果の一つとして「咬み合わせの異常」が起こります。

ご自身に歯ぎしりの可能性があるようならば、歯科医院でご相談なさって下さいね。

そして更に、過去のバックナンバーを、
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