Vol.58 ワクワク楽しい歯科予防パート3
今回も、ワクワク楽しい予防歯科についてお話します。
以下は前回同様、私が書いた小冊子「ここがポイント!明日から出来るワクワク楽しい虫歯予防」
の続きです。いよいよ、本題に入ります。
『第三章
「ここがポイント!明日から出来る、ワクワク楽しいむし歯予防」
ここからが、本題です。
少し難しい話もあるかもしれませんが、あまり深く、考えないで読み進んで下さい。
私が、今やっと気づいたように、あなたにも、
むし歯予防について、何か気づいてほしいと思っています。
むし歯予防は、思ったほど難しくないと、感じていただけるだけでもオッケーです。
それでは、ワクワク楽しいむし歯予防の方法をお教えします。
ポイント① フッ素
むし歯予防に熱心なあなたは、すでに毎食後一日三回、
フッ素入り歯磨き剤を、お使いになっていることでしょう。
そうです。フッ素には、歯を強くする、効果があり、
むし歯予防には欠かせないアイテムです。
まだお使いになっていない方は、是非、
フッ素入りの歯磨き剤に変えて下さい。
ポイント② 食事回数
ここでいう、食事回数とは、おやつを食べたり、ジュースを飲んだりの間食も含みます。
あなたはもう知っていますか。
食事(間食を含む)のたびに、歯の表面がとけ出していることを。
これを脱灰といいます。
その反対に食後20~40分で、唾液(ツバ)の働きで、とけ出した、
カルシウムが歯に戻ってきます。
これを、再石灰化といいます。
お口の中では、食事をするたびに、脱灰と再石灰化を繰り返しています。
このため、できるだけ、間食は、控えてください。
甘いお菓子を食べる場合は、食後に、デザートとして食べて下さい。
また飲み物は、ジュースより、お茶にしましょう。
ポイント③ キシリトール
ポイント1、2、でお話したことを、実行するのは、あなたの大切なお子様にとっては、
あまり嬉しいことではないかもしれません。
歯みがきも、面倒な時もありますし、おやつに甘い物も、食べたいでしょう。
あなたの目を盗んで、むし歯を作らないための大切な約束を、やぶっているかもしれません。
でも、心配することはありません。
あなたの大切なお子様を、むし歯から守る、強い味方をお教します。
それは、キシリトールです。
歯みがきが出来なくても、キシリトールガムをかむだけで、むし歯になりにくくなります。
キシリトールには、むし歯菌を、抑制したり、歯を再石灰化(強くする)する力があるからです。
そのうえ、キシリトールガムは甘くておいしいです。お子様にも大人気です。
今後、大切なお子様の歯を、むし歯から守りたいあなたは、
お子様へ、このようにお話して下さい。
「歯みがきは、たまにはしなくてもいいよ。」
「甘いものも、時間を決めて、食べようね。」
「でも、一つだけお約束してね。食後は必ず、甘くて
おいしいキシリトールガムを5分間かむんだよ。」
お子様は、喜んで、あなたの言う事を聞いてくれるでしょう。
そして、キシリトールを、毎食後かむ習慣をつけることによって、
お子様に、「むし歯になりたくない」という、強い気持ちが生まれてきます。
そうなれば、自ら進んで、フッ素入り歯磨き剤を使ったり、間食もひかえるようになります。
それでは、ここで、キシリトールの、正しい使用方法を、お教えします。
キシリトールガムは、できれば100%のもの、少なくても、50%以上のものを、お選び下さい。
50%以下では、効果はありません。
毎食後、歯みがきをする前に、できれば五分間、かんで下さい。
寝る前にかめば、さらに効果的です。それを二ヶ月間続けて下さい。
この二ヶ月間で、お口の中の菌の種類が、変わります。
すなわち、悪玉菌(むし歯菌)が減り、善玉菌が増えます。
お口の中が、サラサラになるのが、実感できるはずです。
歯の表面もツルツルになってきます。
これなら、歯みがき嫌いのお子様も、知らず知らずのうちに、むし歯予防ができるようになります。』
今回の学び キシリトールガムをかんでむし歯予防