メディア情報

[’22/6/10] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

執筆メンバーは、
衛生士の岩切さん
デンタルコーディネーター兼管理栄養士の坂口さんです。

歯に関する知識はもちろんのこと、歯並び矯正や、食育、歯育て
管理栄養士の視点から学ぶ知識など、様々な学びや気付きを
皆様にお届け致します。

今回は、衛生士の岩切さんで、
『身体の発達とお口の機能の発達』についてです。

ご興味のある方は、ぜひお読みくださいね。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに? vol.203
『身体の発達とお口の機能の発達』

こんにちは。
ヨリタ歯科クリニック、歯科衛生士の岩切です。

前々回の記事に、当院の管理栄養士坂口が乳児嚥下と離乳食の関係について
詳しくお話しましたので、『身体の発達とお口の機能の発達』について
お話させて頂きます。
(予定していた『鼻呼吸のエクササイズ』はまた今度お話致します)

子育てのご経験があるお母さん達は、離乳食作りに苦労された方も
沢山いらっしゃるのではないでしょうか?

私にも5歳の息子がいますが、離乳食作りってかなり大変でした。
何が正解なのかわからず、育児書を見たり人に聞きながら、
でも食べてくれなくて、挙句にご飯で遊び出し、お椀をひっくり返したり…

産後は、お母さん自体にも交通事故に遭ったくらいのダメージがあると言われていて、
でも、このご時世、核家族化が進んでいて、お昼間は旦那さんもいなかったりと
ワンオペ育児をされている方もおられると思います。

『私が休みたいのに…なんでこんなに散らかされるんだろう…』
と、かつて赤ちゃんの子育てをしていた私は、そう思っていた時期もありました。

離乳食は【何を食べるか?】よりも【どうやって食べるか?】、
つまり【食べることを学んでいく時期】です。

だから、「食べてくれない」ことは普通にあります。

産まれたばかりの赤ちゃんはおっぱいを飲みますが、
それはすでに持って産まれた身体の【反射】によって
ほぼ自動的に飲めるようになっています。

その【反射】がまだ残っている時期は、
おっぱいやミルク以外のものを受け付けないこともあります。

例えば、スプーンなどをベーと押し返してしまう場合もそうですね。
そんな時は【脱感作】といって、お口の感覚をおっぱいやミルク以外のものに
慣れさせることから始めてみると良いかもしれません。

【離乳食】は月齢になったから、大きくなったから、と言って自然に食べられる
ようになるわけではなく、【離乳食】を通して、お口の機能が【鍛えられていく】から
食べられるようになります。

身体の発達も首がすわり、寝返りができ、ずり這い、ハイハイ、つかまり立ち、
伝い歩き、歩く、と発達するように、お口の発達にも順番があります。

そして、身体の発達とお口の機能の発達は【連動】しています。
(首がすわってないとおっぱいやミルク以外を【飲み込む】ことはできません)

離乳食初期で学ぶことは、まず【唇を閉じる】こと。

それが出来るようになって、初めておっぱいやミルク以外のものを
私達と同じように【ゴックン】と飲み込めるようになります。

この時は入ってきたものを【そのまま飲み込む】つまり、【丸呑み】をしています。
噛んだり潰したりといった、食べ物をお口の中で細かくする作業はできません。

そして、私達が食材豊かに色んなものを食べられるのは、
実は離乳食中期、離乳食後期で学ぶ【舌】の機能が発達することで
【丸呑み】から【お口の中で噛んだり潰したりして食べる】ことへと
シフトしていきます。

次回は、離乳食に関係する、【舌の働き】について、詳しくお伝えしますね。

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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