メディア情報

[’19/2/22] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

     

 

2017年の10月から当院の副院長 入江先生と、小児歯科担当医の森山先生
交代で、連載していくことになりました。

皆さん、よろしくお願いいたします。

今回は、入江先生です。

タイトルは、「数字で見る歯科医療」 です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.163

数字で見る歯科医療、第2回は虫歯についてです。

8020の達成率は、以前に比べてかなり増えました。
つまり、高齢になっても歯が残っているということです。

しかし、長い人生で歯を失うこともあります。
その歯を失う2大原因は、今も昔も変わらず虫歯か歯周病です。

歯が割れて抜歯になることも多いのですが、それは虫歯で歯を削り
歯が弱くなっていることが原因の場合が多いです。

では、虫歯を経験した事のある人の割合は、どれくらいでしょうか。

35~44歳の世代では,平成5年度で99.5%います。

要するにこの年齢ではほとんどの人は、虫歯を経験して治療を
しているということです。
虫歯には大小様々なものがあり、小さい虫歯をプラスチックで
詰めたものも含みます。

この数値、最も新しい28年の調査でも99.3%あります。
この数字だけで見れば、虫歯は減っていません。

しかし、若い世代、例えば10~14歳では、平成5年は86.4%なのに対し
平成28年には19.7%にまで減少しています。

つまり若い世代では、虫歯はかなり少なくなっています。
昔は虫歯を持っている子がほとんどだったのに対し、いまは5人に1人くらい。

それも小さな虫歯のみの子が、ほとんどです。

先ほどの35~44歳でも、一人当たりのDMF歯数(虫歯、抜いた歯、
処置した歯の数の合計)で見てみると、平成5年では一人当たりが15.5本です。

歯は親知らずを除き28本あるので、半分以上の歯が虫歯あるいは
処置されているということになります。

これが平成28年だと12.1本になります。大きな差ではありませんが
減少傾向です。

この傾向はずっと続いていますので、虫歯はこれからもどんどん
減少していくと思われます。

虫歯が大きく減るきっかけとなったのは、歯磨き粉にフッ素が導入されて
からです。

このフッ素濃度の上限が2017年より国際基準と同じ、1500ppmまで
引き上げられました。
今までは1000ppmが上限だったので1.5倍の濃度のものが、今後商品として
並ぶことになります。

それが、どれほど虫歯の減少につながるかどうかはわかりませんが
今より虫歯が減ることは確実です。

日本は昔、諸外国に比べて圧倒的に虫歯が多く、う蝕(虫歯)洪水と
呼ばれていました。

その時とは、全然違う時代がやってきます。

時代が変われば、また新しい問題が出てきて治療が必要となることが
多いのですが、昔のように削って詰めてばかりを行う時代は終わった
ように感じます。

虫歯にならないために、どうするべきかを考える予防の時代だと思います。
虫歯の予防方法も色々ありますので、興味があれば歯科医院で聞いてみてください。

 

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

関連記事

[’22/8/4] パドクター最終回

[’22/6/10] パドクター

[’22/4/8] パドクター

新着記事

【完全復活!】クリスマスフェスタ2024 開催決定!

秋の食材で免疫力アップ!

[’24/11/11] インフルエンザ予防接種

Concept