メディア情報

[’18/1/25] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

    

 

2017年の10月から当院の副院長 入江先生と、小児歯科担当医の森山先生
交代で、連載していくことになりました。

皆さん、よろしくお願いいたします。

今回も引き続き、入江先生です。

タイトルは、歯の構造を知ろう です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.150

「歯の構造を知ろう」その④

こんにちは、ヨリタ歯科クリニックの入江です。

これまで歯の構造について、エナメル質と象牙質について書きました。

今回はいよいよ最後、歯の神経についてです。

歯の神経は、専門的には歯髄と言います。
歯の中心部にあり、神経だけでなく、血管も豊富にあります。
ちょっとしみる虫歯を放置していると、やがて虫歯が歯の神経に達します。

虫歯菌に神経が侵されると、夜も寝られないような激痛が生じます。
これらが、歯髄炎と呼ばれる状態です。

虫歯菌によって歯髄(歯の神経)に炎症が起きると、局所の血の流れが高まり
血液の成分が、血管外に出ます。
打った部分に炎症が起きて、腫れるのと同じようなことが起きます。

ところが、歯では皮膚の腫れと決定的に違うところがあります。

歯髄組織は腫れたいのですが、歯に囲まれているため腫れることができません。
そうすると、歯髄の空間の圧力がとても高くなります。

内圧が高くなると神経が圧迫されて、普通の炎症以上の強い痛みが生じます。
この状態で限界になって、歯科医院に駆け込む患者さんも多くいます。

この歯髄炎が起きてしまうと、歯の神経を取らないと痛みは引きません。
麻酔を行なって、歯の神経を取る処置を行います。
神経を取った空間は、そのままでは細菌の住処になってしまいます。
なので、その空間を、綺麗に根っこの先まで封鎖します。

歯の神経を取ると、歯自体に痛みは感じなくなります。
痛く感じないなら、その方がいいと思った方、実はそうではありません。

痛みを感じないということは、何か歯にトラブルが起きても
わからないということです。

前回も書きましたが、痛みというのは何かよくない事を、私たちに
教えてくれています。

それがなくなるので、神経を取って治療した歯は普通以上に念入りな
チェックが、必要です。

ご自身で細かいところを見るには、限界があります。
出来れば歯科医院にメインテナンスに通って、専門的なチェックを
定期的に受けた方が、いいと思います。

早い段階で発見できれば、再び治療して歯を残せる可能性は高くなります。
神経を取っても歯は機能しますが、やはり何と言っても神経を
取らないようにすることが大事です。

歯にとって、神経は命と言っても過言ではありません。

神経がある歯とない歯では、歯の寿命が全然違います。

今は歯科医療が進歩して、昔に比べて歯の神経を残せるようになりました。

そのためには、早めの歯科医院の受診が大事です。

 

ここまで4回にわたって、歯の構造について書きました。
皆さんも歯について随分詳しくなったと、思います。
これからも皆さんに有益な情報を、どんどん発信していきたいと思います。

 

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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