「いつ抜くの?」 「今でしょ」
と、某塾講師の真似をしてみましたが、
「親知らずって抜いたほうがいいですか?」
これはよく患者様から聞かれる質問です。
「親知らずの状態」にもよりますが、
もし親知らずが、一部だけ頭を出していたり、横向きに生えているのであれば、
今すぐにでも抜いたほうがいいと話しています。
なぜか?
他の歯に与える悪影響が大きいから
若い時の方が、親知らずが抜きやすいから
痛くなってからだと、抜くのが大変だから・・・
理由はいくつかありますが、
僕が考える一番重要な事は、
(女性の方は)親知らずが、妊娠中に腫れてしまう事が多いからです
こうなるとても大変です。なぜなら、
妊娠中は使用する薬にかなり制限がでてきます。そのため強力な薬も使えません。
それでも絶対安全という薬はありえないので、薬の胎児に対するリスクが0とは言えません。
つまり本当は妊娠中に安全な鎮痛剤はないのです。(その中でリスクの低い物を選んでいるにすぎないのです)これは意外と歯医者さんも知らなかったりします。
ちなみによく妊娠中に使われるカロナールという薬も、胎児の動脈管早期閉鎖のリスクがあります。
僕自身患者さんに対して「それでも薬を使うのか」「それとも痛みを我慢するのか」という究極の選択してもらう場面に何度か出会っています。 その時の患者様の顔を思い出すと、今でも胸が痛みます。
なので、もし親知らずが斜めに生えていて、
今後妊娠を考えている女性は、必ず歯科医院を受診してください。 よろしくお願いいたします。 ?
山口真史