口腔乾燥について②
皆さま、こんにちは。
歯科医師の高山です。
最近は雪が降るほど本当に寒くて、交通機関も遅延したり運転を見合わせたり、
大変な方も多かったのではないかと思います。
ただ12月の頃と比べたら、日の入り時間も遅くなってきて、
寒くはあるものの、春がもうすぐそこまでやって来ている気がしますね。
さてさて、先日は口腔乾燥についてお話させていただきました。
今回はその続きとして、もう少し詳しくお話していこうかと思います。
前回は口腔乾燥の自覚症状など記載しました。
(①口が乾く②口の中やか舌が痛い、ヒリヒリする③歯垢が増える➃口臭…などなど)
そもそも口腔乾燥は、何が原因で起こるのでしょうか?
その原因は、
①唾液腺の機能障害(加齢、放射線照射、唾液腺炎、唾液腺腫瘍など)
②薬剤(抗うつ薬、向精神薬、降圧剤、利尿剤など)による副作用
③全身性の疾患(糖尿病、腎障害、貧血、脱水、シェーングレーン症候群など)
➃神経性(ストレス、抑うつ状態など)
が挙げられます。
口腔乾燥の治療に関して、大きく原因療法と対処療法に分けられ
原因がはっきりしているものに対しては、原因療法が積極的に行われます。
そして治療や原因が除去困難・不可能であれば対処療法にて対応します。
〈原因療法〉
・薬剤の変更、減量
・漢方薬の利用
・水分補給
〈対処療法〉
・口腔粘膜の保湿
(保湿作用のある洗口液の応用が◎)
口腔乾燥でお悩みの方が日常生活を送る中で、お口の中の潤いをもたせる方法は、
前回のブログで、こまめな水分補給をお伝えしました。
その他、日常生活で実践できそうなことの例として、
唾液腺の機能不全がさほど酷くない場合には、
・甘みや酸味で味覚を刺激
・よく噛む
・ガムや飴を口に入れてもらう(糖分が含まれていると虫歯になるリスクもありますので注意が必要です)
などの方法があります。
その他、おすすめな治療法として、唾液腺のマッサージもあり、
マッサージによって唾液腺が刺激され、症状が緩和することもあります。
お口の乾燥でお悩みの方は、上記の方法をぜひお試しくださいね。