誤嚥とVE(嚥下内視鏡検査)①
こんにちは、歯科医師の高橋颯です。
私、高橋は週2回訪問診療に行っております。
訪問診療とは、ご自宅から当院まで、お越しいただくのが難しい方、
介護施設などに入所されており通院が困難な方を対象にした、診療方法です。
「歯が痛いけど、歯医者に通えない、、、」
「入れ歯を無くしてしまった、、、」
など、あらゆるお悩みに御対応できるかと思います。
私たちヨリタ歯科のスタッフが、ご自宅、入所中の施設に伺わせていただき、
その場で、治療させていただきます。
外来と同じ機能をコンパクトにまとめた機械を持っていきますので、虫歯治療も
被せ物もまかせてください!
機械を動かすために電気が必要なので、治療中はコンセントをお借りさせていただきます。
ヨリタ歯科クリニックでは、訪問診療においても、外来での治療と
同じクオリティーの治療を受けていただくことが可能です。
お口の中のトラブルがある場合には、すぐにご連絡くださいね。
そして、今回は、VE(嚥下内視鏡検査)について説明させていただきます。
VE(嚥下内視鏡検査)とは聞いたことありますでしょうか?
急いで、飲み物を飲んだり、食べ物を食べると、急に苦しくなって、
ムセることがあるかと思います。
それは、飲み物や食べ物を誤嚥してしまっているのです。
誤嚥とは、飲み物や食べ物が、本当は食道に入るべきだったのにもかかわらず、
気道に入ってしまうことです。
本来、気道には空気しか入りません。
そこに液体などが侵入すると、吐き出そうとムセがおこります。
*誤飲とは、食べ物ではないものが食道に入ってしまうことです。
誤嚥とは異なる意味です。
食べ物の飲み込みは、自分の意思ではなく、反射で行われています。
食べ物を口に入れて、噛み潰す、喉の奥に送り込むまでは、
私たちの意思で可能です。
しかし、この食べ物を食道に入れようとするのは、私たちが意識して
できることではありません。
人間の反射という能力で可能となっているのです。
そして厄介なことに、この反射という能力ですが、年齢を重ねていくことで、
衰えていってしまうのです。
高齢者になっていくと、飲み物を飲んだ時にムセやすくなることが多いです。
これは、嚥下反射が遅くなり、食道に入るべき飲み物が、
気道に入ってしまっているからです。
この嚥下反射の状態を確認するために、喉の奥を実際に
カメラで見る検査を、VE(嚥下内視鏡検査)といいます。
内視鏡(カメラ)を鼻から入れて、喉の奥を見ていきます。
痛そうに思いますが、カメラの先端には、麻酔薬を塗らせていただくので、
少し苦しい感じはありますが、ほぼ無痛で検査を受けることが可能です。
内視鏡(カメラ)をいれたあとは、実際にいつもの飲食物をお口から
摂取していただき、喉の奥の様子をみながら、嚥下機能も評価をさせていただきます。
当院では、ポータブルの内視鏡がありますので、嚥下機能に不安がある方、
誤嚥性肺炎を起こしたことがある方、最近ムセが増えた方など、
訪問診療ではもちろんのこと、当院の外来でも検査は可能ですので、
お気軽におっしゃってください。