チタンクラウン
こんにちは、歯科医師の高橋颯です。
緊急事態宣言も解除され、日常の生活が戻ってきているように感じます。
しかしながら、コロナウイルス蔓延の第二波がやってくるかもしれません。
そのためにも、毎日の手洗い、うがいの予防を欠かさずにしましょうね。
今日は、6月1日から保険適用になる、チタンクラウンについてお話しようと思います。
みなさんもチタンという材料はよく耳にするのではないでしょうか?
時計の素材にも使用されていたり、スポーツ用品にも使用されています。
主にチタンが用いられている特徴としては、軽い、高強度という点です。
今回、歯科でチタンクラウンが保険適用になり、患者様みなさまにとって利点となるのは、
チタンのもう一つの特徴である、生体適合性であります。
チタンは金属アレルギーの方でも、ほぼ問題なく使用することができます。
(ごく少数ですが、チタンアレルギーも存在します)
体の中にあっても、大きな変化をせずに、安定して存在してくれるという特徴があります。
チタンの欠点としては、成型するのが難しい、硬い、小傷がつきやすいという点が挙げられます。
チタンは融解温度が非常に高温で、成型する際の技工操作が少し煩雑です。
歯科では数ミリの誤差が患者様の歯の予後に大きく左右してくるため、ぴったりと合った
クラウンが必要となります。
私たち歯科医師にとって、チタンクラウンの心配ごとが1つあります。
それは、チタンの硬いという物性です。
クラウン、いわゆる「かぶせもの」を患者様に装着させていただく際には、
必ず咬合調整が必要となります。
咬合調整とは赤色、青色の紙をカチカチ、ギリギリと噛んでいただき、高さを調整することです。チタンは非常に硬いため、咬合調整の手技が煩雑になってしまうのではないかと考えております。
咬合調整の煩雑さを除いては、「軽い、高強度、体に安全」という3要素が含まれる
チタンクラウンが保険適用となり、患者様により幅広い、診療のご提案が可能となります。
チタンクラウンをお考えの方、また、ご興味ある方は、スタッフへお気軽にお聞きください。