メディア情報

[’19/9/13] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

 

 

当院の副院長の入江先生森山知子先生執筆して頂いております。

今回は、森山先生です。

タイトルは、
「こどもの生活習慣と歯並び」
 
です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.170

こんにちは。
ヨリタ歯科クリニックの森山知子です。

さて今回は、子どもの姿勢など、生活習慣についてお話します。
実は、成長期にある子どもにとって、生活習慣と歯並びには
密接な関係があるのです。

子どものむし歯が減少傾向にあるなか、圧倒的に増えているのが
「歯列不正・咬合異常」です。

歯並びや咬み合わせに問題があるということです。

歯並びが悪いのは遺伝だと考えられがちですが、小さいときの生活習慣も
大きく関わっていることが分かっています。

どんなことが原因になるのでしょうか?

<姿勢>
猫背など、姿勢が悪いと、肩甲骨からつながった筋肉の力で、口をきちんと
閉じることが難しくなります。
いつも口をポカンと開けていると、唇や口元の筋肉が緩み、歯並びはガタガタ
になってきます。

<舌の癖>
舌を出す癖があると、舌で歯が押され続けて、上の前歯が出てきたり
上下の前歯に隙間が空いてしまいます。

<指吸い>
指吸いも、上の前歯が出やすくなり、前歯に隙間が空く原因になります。
乳児は気にする必要はありませんが、4~5歳までに指吸いはやめることが
できればいいですね。

<その他の癖>
頬づえや、うつ伏せ寝も、歯並びに影響しやすい生活習慣です。
長時間にわたって片側からの力が加わることで、顎の形や位置に影響が及びます。

<食事中に足が浮いている>
いすに座ったとき、足が宙ぶらりんにならないように、踏み台などを置いて足裏が
ピタッとついた状態で食事をすることが大切です。
こうすることで顎にきちんと力が伝わり、理想的な成長につながるのです。

正しい成長や歯並びに悪影響を及ぼす、これらの生活習慣を早く直すことで
歯列不正や咬合異常をある程度予防できるケースもあります。

そのための、舌や口周りの筋肉を鍛えるトレーニングはおすすめです。

小さなお子さんには、遊びでないとなかなかうまくトレーニングができないため
しゃぼん玉を作ったり、吹き戻しや紙風船で遊ぶことが良いトレーニングになるでしょう。

舌を鳴らしたり、糸につないだボタンを口に入れて引っ張ることも、舌や口周りの
筋肉を鍛えることにつながります。

すでに歯列不正や咬合異常があり、矯正治療を始めるお子さんにも、私達は矯正装置
だけでなく、このようなトレーニングをより細かく行っています。

使用する矯正装置そのものも、舌や口周りの筋肉にアプローチする、特殊な装置を使用します。

こうした矯正装置とトレーニングを併用することで、みんなきれいな歯並びになっています。

悪くなった歯並びには、どうしても矯正装置を必要としますが、予防としては、ご家庭の中でも
できることから取り組まれてはいかがでしょうか。

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