訪問歯科での口腔ケア
こんにちは。
歯科医師の松本です。
今回は、私も携わっております、訪問歯科診療での
口腔ケアに関して、お話させて頂きます。
口腔ケアの目的は、口の中を清潔にするだけでなく、
歯や口腔内の疾患を予防し、口腔の機能を維持することです。
口腔ケアを行う事で、QOLの向上のみならず誤嚥性肺炎などの
全身疾患の予防にも繋がります。
また歯ブラシ等を使用する時も、注意が必要です。
必ず、奥から手前に向かって動かします。
手前から奥に向かって、口腔ケアをしないようにしましょう。
その理由は、汚れを喉に追いやると、誤嚥を起こし
誤嚥性肺炎のリスクが上がってしまうためです。
片麻痺のある方がベッド上で歯磨きを行う場合には、
体の向きに注意が必要です。
麻痺によって誤嚥が生じやすくなるため、非麻痺側を下にした
側臥位で介助を行います。
麻痺側が下になると、麻痺のあるほうに水分が流れて誤嚥しやすくなりますし、
万一腕が下になっても感覚障害で痛みを感じないので危険があります。
うがいができる方も、非麻痺側から水を出す方法を徹底してください。
今回は、口腔ケアの簡単な目的、やり方の注意点を簡単にお話ししました。
歯科医院に通院が困難になった方、ご家族に体が不自由で介護が必要になった方
よろしけば、訪問歯科診療をご検討下さい。
お口の健康は、体の健康にも繋がります。
詳しくは、当院のホームページにあります訪問歯科診療ページを
是非ご覧くださいね。