睡眠中の歯ぎしり
こんにちは、藤井です。
皆さんは朝起きた時にお顔周りの筋肉の痛み、強張り、口が開きにくい
なんてことはありませんか?
心当たりのある方、それは睡眠中に無意識のうちにされている歯ぎしりが
原因かもしれません。
これを、睡眠時ブラキシズムといいます。
ブラキシズムには、歯ぎしりだけではなく、食いしばりや、歯をカチカチ
させるタッピングなども含まれます。
そのほかにも、お口の中から歯ぎしりを発見できることもできます。
歯がすり減っている状態を咬耗といい、歯ぎしりをしている方では著しい
咬耗を認めることがあります。
また骨隆起という骨の出っ張りや、舌、頬の粘膜の歯の圧痕も特徴的です。
さて、睡眠時ブラキシズムは起きている時の最大咬合力を越えるほどの
大きい力を伴うことや、これが数分間持続することもあるとの報告が
あります。
この大きな力は歯に対して破壊的に作用し、歯根が折れてしまったり、
補綴物が割れてしまったり、インプラントが脱落してしまうこともあります。
睡眠時ブラキシズムリスク因子としては噛み合わせの異常、ストレス、
アルコール、喫煙、特定のお薬などが指摘されています。
また睡眠時無呼吸症候群や、遺伝的要因との関連も示唆されています。
睡眠時ブラキシズムの治療としては、現在根治的な治療法はなく、
ブラキシズムの悪影響を防ぐことが中心となります。
一般にマウスピースの使用が中心的で、歯や被せ物よりも材質が柔らかいため、
歯がすり減るのを守ります。
もし、睡眠時ブラキシズムに心当たりのある方は、気軽に相談してください。