[’06/8/10〕 きれいごと
岩元貴久さんの、
「仕事が嫌になった人へ」~Happy@work~ PHP研究所
の本を読みました。
この本は、先日の朝礼で、吹田先生が、
「是非院長に読んでほしい本です。」
とメンバーの前で紹介したものです。
しかし、吹田先生は
・「最近の私は、仕事が嫌になっている。」
と感じたから、読んだほうが良いと考えているのではないと思います。
・「診療室の患者様やメンバーに目を向けていない」
と思っているからでもないでしょう。
私に、「さらに成長してほしい」というメッセージが込められていたのが、
読み終えた後、実感しました。
しかし、それは、
・メンバーをぐいぐい引っぱる、強いリーダーシップや統率力を持って下さい。
・カリスマドクターになって下さい。
という意味ではありません。
その反対に、
・ 愛と友情と周囲の人々を暖かく包み込んで下さい。
・ さんさんと輝く太陽のような、無限のエネルギーで周囲の人々を照らして下さい。
ということなのでしょう。
吹田先生のおすすめの書籍や娯楽(映画やテーマパーク)
ショップ(飲食店や物販店)などには、
常に癒しや心のゆとり、和み、安堵感があります。
そんな彼の院内での存在感は、ますます際立っています。
この本で私が、印象深かった言葉、
それは、著者のあとがき。
その一部を抜粋すると。
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最後にお伝えしたいメッセージがあります。
21世紀は、女性の時代といわれます。
わたしは、100%その考えを支持しています。
女性の時代を私なりに翻訳すれば、それは心の時代です。
男性は、本能的に征服欲や規模の拡大欲が強い傾向があるように思います。
男性的な発想から仕事をとらえると、
それは、売上や理益の拡大、企業規模の成長となります。
男性は、それに憧れ、尊敬し、それを評価します。
現代の会社規模は、まさにこれを反映していて、
数字をより大きくする経営がなされています。
頭で考えて理解できる数値による成功です。
しかし、女性にはそういう考えよりも、
現状のなかでより安定した平和な状態を維持・向上することを
望む傾向が強いようです。
女性的な発想は、数値よりも感情的なもの。
つまり、頭で考えることよりは、心で感じるものに重きを置いているのです。
これを会社組織で言い表すならば、
「幸せに働く」「働くことが幸せ」
であることを重視する経営です。
つまり、心で感じる成幸です。
きれいごと・・・
私たちが、理想を語るとき、それを批判するときに使う言葉です。
でも、この「きれいごと」は、何を指すかといえば、それは心の状態です。
「きれいごとばかり言ってはいけない」
という言葉の裏には、 頭で考える「現実」という名の
「汚いドロドロとした」ものと「あきらめ」 が潜んでいます。
21世紀が、心の時代であるならば、きれいごとがまかり通る時代だということです。
わたしたちは、これまで他人から
「それは、きれいごとだ」と言われることを
避けるようにしてきたように思います。
しかし、これからはきれいごとを堂々と言っていいのだとわたしは信じます。
だから、本書についてわたしは正々堂々と「きれいごと宣言」の本だと
高らかに宣言します。
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私も吹田先生も“心からのふれ合い”を大切にしています。
お互い心が通じ合えるから、対等に話が出来ます。
先輩、後輩、経営者、勤務医の垣根をこえた、パートナーシップが、
私たち2人の間には築かれています。
お互い進む道は違っていても、いつまでも彼とは、
“きれいごとを堂々と言っていたい”と思います。
彼がいるから、仕事は嫌になることはない。
この本を読んだ感想です。
< ここに誓う、きれいごと宣言 寄田 幸司>