Vol.157 2013 ワクワク楽しい経営日記パート2 ~入出金について~
今年も、継続して新規開業について話します。
タイトルは、「ワクワク楽しい歯科医院の作り方」。
~ヨリタ先生が今、開業するとしたら~
ご興味のあるあなたは、是非最後までお読み下さい。
~ 入出金について ~
私は正直、お金の流れに関しては、あまり強くありません。
しかし、いつも気にかけていること、
それは、家賃は売上の10%以内に収めること。
それであれば開業当初から、集患のため、
宣伝広告費にお金をかけることができます。
家賃の占める割合が高いと、宣伝広告費にかける余裕がなくなります。
かといって、人件費を削ると良い人が採用しにくい。
人が、続かない可能性もあります。
税理士さんとの相談が必要ですが、人件費は、経費でなく投資と考え、
少し高めに設定してもいいのではと思います。
患者様は最初来ない。もちろん自費もない。
しかし、固定費である人件費、家賃はかかります。
どんどん、出て行く訳です。
3ヶ月目でないと、診療報酬も入ってきません。
給料もしっかり出したい、ほしい機械もたくさんある。
運転資金がどんどん少なくなる、不安で夜も寝れない。
…………開業当所は、誰もが、そんな感じではないでしょうか。
だから運転資金は、できる限り持っておいたほうがいい。
とりあえず保険で月20万点を越えること。自費はそんなに望めない。
無理に勧めると、あそこは自費ばかり勧めると思われる。
保険でまずは採算ベースまでもっていくまで、運転賃金でつなぎます。
私は開業当所、毎月預金通帳とにらめっこしていました。
●ワークライフバランスについて
子供と一緒にいれる時間は、思いの他限られています。
生まれてから中学生位までは、朝夜は、
一緒に家族全員で食事をとるようにしたいもの。
しかし、高校生になると、クラブや塾などで忙しくなり時間も不規則。
また、大学生になると、家を離れることもあります。
一緒にいる時間は、限られています。
だから家族でいれる時間を、できるだけ大切にして下さい。
子供たちが、『一緒に行ってもいいよ』ってついて来てくれたり、
『遊びに行くか』と聞いたら、『行く、行く!』っていうのは、
中学生くらいまで。
私の人生で言えば、35歳から45歳までの10年間。
でも、その期間、ちょうど開業と重なります。
一番頑張らないといけない時。
歯科医師としてもこの10年は、一番脂が乗り切っている。
やりたいことがどんどん明確になるので、時間が足りない。
勉強会で、日曜もなくなります。
だから子どもが小さい時に、父はいないんですよね、家に。
やっと余裕が出来たなと思ったら、子どもが高校生・大学生になっている。
だから、仕事は忙しい、でも家庭の時間を作ることが大切。
後悔しないためにもね。
● 顧問会計士について
私の場合は、適切なアドバイスを受けられるよう、
歯科専門の会計士にお願いしました。
知人の先生の、紹介でした。
歯科に精通しているので、領収書に関する仕分けから、税務署への対応、
そして、経営のアドバイスまで、本当に親身になってお世話して頂きました。
また、他の歯科医院の顧問先の全てのデータも公開
(もちろん医院名はふせられていますが)していましたので、
自医院の特徴、強み、弱みもよくわかります。
他医院と比較出来るという、メリットもありました。
だから、少し顧問料が高くても(と言っても月5万くらい)、
歯科に強い会計士さんと、顧問契約を結ぶのが良いと思います。
● 真の経営者とは
基本的にドクターでもあり、経営者でもあるわけですが、
治療技術の研鑽はドクターである以上、やり続けるのは当たり前。
逆にやるなと言っても、やるでしょう。
特に開業する前の先生であれば、まだまだ治療技術は未熟、出来ないことばかり。
いや、興味のあることばかり。開業後、忙しい土日でもセミナーに通っているハズ。
だから、
「治療技術が足りないから、私の医院には患者が来ない……。」
と悩んでいる先生は、いないのではないのでしょうか。
逆に患者様さえ来れば、私は技術があるので、
必ず、満足させることができると、思い込んでいる開業医ばかり。
でも開業して上手くいかない、来ても続かない、治療がスグ中断する、
もしくは、治療方針を十分理解してくれない・・・など悩みは尽きないもの。
結論から言えば、治療技術は患者様にはわかりにくいもの。
逆に言えば、患者様が「この先生は、本当にすごい」と、
すぐ分かるレベルの技術力を持つ先生は、
100人に1人の割合ではないでしょうか。
だから、治療技術ではない所でも、圧倒的に満足させましょう。
そのため大切なのが、ヒューマンスキル、そう人間力。
患者様にとって、魅力のある先生は、もちろんスタッフにとっても魅力ある先生。
話しただけで、一瞬でファンになってもらえる魅力をつけましょう。
たとえば、
身なりはいつも清潔に、笑顔は絶やさず。
説明もわかりやすく、丁寧に。
そして、親切で礼儀正しい。
あくまで、人に媚びるのではなく、心からその人のことを愛している、
その人の力になりたいという、誠実さと親しみやすさを兼ね備えた人物、
最初は身に付かなくても、多くの辛い、いや有難い経験をする中で、
真の経営者像、そう、人の上に立つ人物の姿が明確になります。
また、そうならなければ人(患者様・スタッフ)は、あなたに付いて来ないでしょう。
(ガックリ)
―――― 今回の学び ――――
ワクワク楽しい歯科医院は、技術と人間力を兼ね備えた院長がいます。