Vol.153 2012ワクワク楽しい経営日記パート22 ~スタッフ教育~
開業から1ヶ月の間で、しておきたいスタッフ教育についてお話します。
まずは、受付。
受付・新患登録、カルテ作製や、領収書の発行などのレセコン業務は、
契約したレセコン会社から、インストラクターが来ます。
また、あつさつや礼儀作法、正しい言葉使い、電話対応など、
マニュアルを使い、指導します。
また、余裕があれば、外部から講師を定期的に招くことも検討して下さい。
大切なことは入職時、受付は「ここまでのレベルの、接客をして下さい」と、
到達点を明確に示すこと。
もちろん、1ヶ月で完璧にそのレベルに達することは不可能。
それは衛生士、助手も同じ。しかし、最初からやるべきこと、
求めることをわかりやすく提示することで、出来るようになります。
また、『自分のやり方は、こうだ』と、新人スタッフから言われるのがイヤで、
経験者は、採用しないことが多いです。
もちろん、その人に魅力があれば採用します。
しかし、
『歯科の経験はない、でも頑張ってここで働きたい、こんな職場を探していました。』
という熱意のあると人と、一緒に働きたいと思います。
そして1ヶ月目は、職種に関係なく診療日報を、
スタッフ全員週2回提出して頂きます。
そこには、
●今日一日、あなたは何を学びましたか、気付いたことは何でしょう。
●今日一日、疑問点、質問があれば何でも書いて下さい。
●明日一日、取り組みたい課題、改善点は何でしょう。
という3つの項目が、あります。
それについて、診療後、約15分時間を取って考えて頂きたいと思います。
これは自分と向き合う時間、1日を振り返る大切な時間です。
日々、気付き学び、そして改善していくことで、人は成長します。
出来る、出来ないという、その人が持つ能力ではなく、やるか、やらないか。
日報を書く習慣を、身に付けることで、人は成長します。
それは助手でも同じです。助手だからやらないとか、
衛生士だからやるとかでは、ありません。
診療中は、ОJTが中心です。
患者さんの前で、ここはこうですとは言えない。
言うと、患者さんは不安になります。
だから、診療中でも患者さんがいなくて、
時間が取れるのであれば、実習をします。
例えば、印象が取れないのなら、相互練習をします。
マニュアルがないと教えられないので、マニュアルは必要。
写真付きであれば、より分かりやすいです。
また、入職後すぐ、オリエンテーションをします。
その内容は、就業規則の周知、すなわち、採用、試用期間の有無、勤務時間、
給与手当、欠勤、有給の取り方、退職手続き、定年、解雇、慶弔休暇、育児休暇、
情報管理、安全及び衛生、懲戒など多岐に渡ります。
開業前に、就業規則を作るのは大事です。
それがないと、『残業は、ついているのですか?』
『本当に、有給取れるのですか?』
など、不満が出ます。
お互いの不安材料を、最初に取り除いておくと、
伝えることは伝えるし、責任範囲もきちんと言っておくことが、大事です。
ただ、就業規則がない医院も結構あります。
そうなると、スタッフも不安になります。
『これは、どうなっているんですか?』……って聞いても、
院長の考え一つで、決まってしまいがち。
『有給は、取れますか?』って聞いても、
『開業で忙しい中で、そんなのあるわけない』って言われたり、
『君がもし休んだら、医院はどうなる』って、
言われることもあるかもしれません。
細かいところが、積もり積もって、大きな不満になって来ます。
なので、最初から準備しておく。
いくら小さいと医院でも、それを言い訳にしないで、
きっちりやることが大切。
その他、身だしなみ、休日の勉強会出席や、
レポート提出などもお話しします。
受付であれば、何故、常時制服を着用した、
受付専任スタッフが3名いるのか。
何故、スマイルクリエーターと呼ばれているのか。
何故、受付カウンター横に、大きなメッセージボードがあり、
「スマイル アンド コミュニケーション」
~私たちが、最も大切にしているもの~と書かれているのか。
これらを、入職後早い時期に知ってほしいと思います。
各医院の、受付メンバーが、
自主的に学ぶ、定期勉強会「LASH」を通じ、スキル磨いていきます。
その他、私たちのグループでは、衛生士であれば、
これから半年続く新人研修の内容、課題について
ヘルスプロモーションに基づく、私たちの予防の考え方について、
初期治療から、予防への流れについて、
定期勉強会、「WISH」で詳しく学びます。
助手であれば、何故、健康プロモーターと呼ばれるのか、
初診セカンドカウンセリングについて、予防ベースの歯科医院での、
健康プロモーターの位置付けについて、
定期勉強会・「POSH」で学んでいきます。
役職ごとに、
『衛生士なら、定期的にメンテナンスに訪れる人を、幸せにしてほしい』
『受付だから、心からのおもてなしを、してほしい』
『アシスタントは、健康プロモーターだから、
健康の大切さをチェアサイドで、話してほしい』
など、話していきます。
チームメンバー全員、個々に、役職を持っていること、
それがひとつになって、最強のチームが出来ていること、最初に話します。
―――― 今回の学び ――――
ワクワク楽しい歯科医院は、スタッフ教育が充実しています。