Vol.144 2012ワクワク楽しい経営日記パート13 ~マニュアル作りと、ミーティング~
今回は、マニュアル作りについて、お話します。
マニュアルは、勤務医を辞めて、開業まで2ヶ月の期間があれば、
その間に集中し、自分で作るべきです。
開業時は、ゼロからのスタート。
そのため、初めから、オリジナルマニュアルがあると、
スムーズに教える事ができます。
スタッフに、『マニュアルを作ってね』って言っても、開業時の忙しい中、
作る時間が取れません。たとえ作ったとしても、
満足のいくレベルのものは、できません。
だから、院長が作るべき。
開業後、忙しくなって、バタバタしている中で、
新人教育マニュアルを作るのは大変。
開業前の時間のある時、マニュアルを作っておく方がいいと思います。
また、開業して使ってみないと、実際に分からないということもあるので、
修正を加えていくということを、前提に作ります。
活用していく中で、スタッフが『もっとこうしたほうがいい』とか、
『実際こうやっています』という、意見が出てくるでしょう。
さらに、スタッフが自ら変えてくれたら、最高に嬉しいですね。
完璧なマニュアルは出来ません。
変えていけばいくほど、良いものになります。
次に、ミーティングについてですが、ドクター1人でスタッフ2人なら、
全体ミーティングで、わざわざ時間を取ることはありません。
毎日会っているので、昼休みに話をするぐらいでも、いいかもしれません。
というのは、開業当初は、空いている時間があるから。
しかし、患者様が増え、スタッフが3人、4人になってくると、
必ず週1回、診療時間を切って、開催して下さい。
その時も、一方的に院長が話すのではなく、
スタッフが意見を言いやすいように、配慮する必要があると思います。
例えば、この1週間で良かったことや、患者様から褒められたことなど、
皆が聞いて嬉しくなることや、自信につながるような話を、
スタッフからしてもらいたいと、思います。
そうすれば、院長も自然と嬉しくなり、スタッフを褒めることができます。
ミーティングで、自然と笑顔が、あふれるようになります。
全体ミーティングでは、スタッフ一人一人の本音が、聞けないもの。
みんなの前では、言えないことも多々あると思います。
だから、月1回は個別面談を、ミーティングとは別に行うのが良いと思います。
仕事に対する悩みはないか、働く上で、何か疑問に感じていることはないか、
個別に、話を聞く時間を作るべき。
面と向かって、語りにくい場合は、ランチミーティングでもいいでしょう。
食べながら話す方が、お互いリラックスします。
信頼関係が出来ている、院長とスタッフなら、
1人になれば、本音で話してくれます。
『ミーティングで、言いたい事があれば、何でも言ってね。』
と言っても、皆の前では、なかなか話してもらえないでしょう。
日頃から声を掛ける、笑顔で話す、
いつもありがとうの言葉を添える、目を見て話す。
そんなプラスの行動を、取り続ければ、自然と心を開いてくれるもの。
よく、『本音を言ってもらえない』と、相談を受けます。
先生が心を開いていないのでは、相手が本音を話すことはありません。
なので、まずは先生が心を開く、本心で話しかけること。
そして、「こういう風にしたい」という思いを伝えた上で、
あなたはどう思いますか、
どう考えていますか、と問いかけます。
『何でもいいから、言ってね』と言っていても、
聞いてくれないという、雰囲気があれば、人は心を閉ざします。
スタッフのことを、『患者様に愛され続ける医院を作るための、協力者である』
という認識がないと、うまくやっていくことは難しい。
給与を払っているから、その分働いて当たり前という気持ちが、どこかにあると、
ついつい言葉に出してしまいます。
スタッフから、厳しい意見が出ても、真摯に受け止める事が大事。
突然スタッフから、『先生のここが、良くないと思います』って、
言われるかもしれない。
それでも、素直に受け止める、広い心が必要です。
正直初めから、そんな境地にはなれません。
しかし、スタッフ問題が起こる度、少しずつ、気づくものがあると思います。
人は逆境を乗り越え、成長していくのです。
そう、悩みが多ければ多いほど、成長するもの。
スタッフから教えられ、気づき反省し、そして、少しずつ経営者として
成長していくのです。焦る必要はありません。
だから、広い心を持つこと。素直に、人の言葉を聞くことが大事。
私の2011年の年間行動目標の1つに、以下の言葉があります。
『志は天より高く、夢は空より大きく、
愛は海より深い。そして、いつも謙虚な心を持つ。』
毎日、目を通していますが、未だに出来ていません。残念。
―――― 今回の学び ――――
ワクワク楽しい歯科医院には、高い志を持つ院長がいます