Vol.133 2012ワクワク楽しい経営日記パート2 ~ヨリタ歯科クリニックが目指す、理想の歯科医院~
開業において、まず初めに明確にすべきこと。
それは、目指す理想の歯科医院のイメージ。
私の場合は、『ここに来て、人生が変わった』、『本当に、楽しくなった』、
『歯医者さんに対する考え方、目線が変わった』と、言われるような医院にしたい。
それは、患者様ではじゃなく、スタッフに対しても同じ。
そう、人がどんどん成長して輝く組織を作りたいと、本気で思っています。
それが、私たちが目指す、理想の歯科医院。
そこで大切なのは、「主役はスタッフであり、私ではない」ということ。
普通、出来る先生は、どうしても自分で全部やろうとする。だから大変。
スーパーマンのような、院長だったらできますが、逆にほころびが、出てきます。
本当に、自分にしか出来ないことをやればいいのです。
そして、スタッフに出来るだけ、権限委譲をおすすめします。
そうすると、スタッフが伸びます。ビックリするくらい。
そう、自ら考え、行動するスタッフを、育成するのです。
それがすなわち、スタッフを主役にする歯科医院なのです。
そして、そのほうが、お互い楽しい。
ワクワク楽しい歯科医院を作るための、4つのキーワードがあります。
『① 患者様のニーズに、合わせない』
すなわち、『自分のやりたいことを、やり続ける』。
私が、ヨリタ歯科を開業した当初、市場調査をしました。
その結果、「開業地の花園は、明らかに、開発から遅れた老齢化地区。
そのため、バリアフリーにしないと患者様が来ない」。
正直、ショックでした。
何故なら、私たちの医院は、2階でエレベーターもエスカレータもなし。
しかも、階段は一部、手すりもありません。どう考えても、バリアフリーには出来ない。
ニーズに合った、高齢者向けの医院を作っても、患者様は来ない。
だから、私は自分がやりたいこと、すなわち、小児や女性向けの予防歯科を
やろうと思いました。
やりたいことをやれば、自分に合う患者様が来る。だから、ストレスがない。
あえて、地域のニーズに合わせない方が、楽なのです。
『② 患者様に教え、気づいていただく』
患者様を信者にする、そう、院長が、教祖になるということ。
信者と言うと、語弊がありますので、私は、『ヨリタマニア』と言っていますが。
そのため、患者様に、情報をどんどん発信をしていきます。知識を、与えるのです。
そうすると、患者様から『教えて頂いて、ありがとうございました』
と、言って頂けるようになります。
『教え、気づいて頂く』ことが大切。
ホームページはもちろん、待合室、診療室でも、発信していきましょう。
また、口ベタな私は、たくさんの小冊子を、作製しました。
無料配布も始めました。今では、10万部を越えています。
その他、ホームページ、ブログ、メルマガなど伝えるツールを充実させていきました。
『③ チームメンバーが、主役の企画』
仕事は、つらい、大変なもの。
しかし、人は仕事を通じ自己成長します。
だから、少しでも仕事に楽しみを与えることも、必要。
そのため、さまざまなイベントを企画しました。
私が企画をし、自作自演では、全然意味がありません。
『感動・感謝・ワクワク楽しい』というキーワードのもと、たくさんの笑顔と
ありがとうの言葉を、スタッフに投げかけてくれるイベントを開催していきます。
そう、スタッフが楽しむ、ワクワクイベントです。
イベントはマンネリ化しないよう、常に新しい企画をし、提案し続けました。
その結果、医院もスタッフも、どんどん成長していったのです。
『④ 他院との差別化ではなく、独自化』
経営コンサルタントの方から、
『差別化をしないと、生き残れませんよ』という話を、よく聞きます。
でも私は、『差別化って、何かな』って思う時があります。
例えばですが、私が予防をやって成功しているから、
「これから、予防歯科をやらないといけない」、
「美白が流行っているから、歯科でもホワイトニングを、取り入れていきましょう」、
「自費率を上げるため、インプラントを、やりましょう」とか、
色々、言われています。
でもこれは、差別化でもなんでもありません。
結局は、流行り廃りに流されて、診療方針自体がぶれていきます。
「新たに取り組んでも、うまく数字が出ない。」
「これは、自分に合わない。」
結局は、うやむやになって分からなくなります。
自分のやりたいことが、見えなくなるのです。
大切なのは、惑わされることなく、
『自分は、これをしたい』と、はっきり打ち出すこと。
そうすれば、周りの歯医者さんはライバルでは、なくなります。
そう、自分がライバルになるのです。
自分に嘘をつかない、言い訳しない、負けない、それが大切。
強い自分になることで、患者様から圧倒的に支持されます。
だから、差別化ではなく、独自化。
先生自身が、本当は何にやりたいこと、早く見極めて頂きたいと思います。
―――― 今回の学び ――――
ワクワク楽しい医院作りには、4つのキーワードがあります