Vol.11 理想の自分を求めて パート8 ~大学時代の貴重な体験 その3~
大学も6年生となり、将来の進路を決める時期になりました。
岡山大学歯学部は、全国29歯科大学の中で最も新しい大学。
そして私は2期生です。
ということで、大学にはまだまだ卒業生を迎えるポストもあり、
多くの同級生が大学病院に勤務する道を選びました。
しかし私は、商売人の息子。
1日でも早く独立して、ビジネスを立ち上げようと思っていました。
すなわち、独立開業。しかし悲しいかな、新設大学です。
OBの先生で開業医はいません。全くの手探り状態でした。
そこで私が行なった行動は。
たまたま大学病院の目の前に、
歯科機械メーカーのモリタ(本社は大阪)の営業所がありました。
私は飛び込みで、そこを訪れました。
目的はただ一つ。
大阪で成功している歯科医院を紹介してもらう。
私が考える成功している医院とは、
「医院のコンセプトや診療方針が明確で、技術レベルが高く、
それゆえ圧倒的に患者様に支持されている医院」
すなわち、確固たる独自性を持った医院です。
そしてもう一つの条件。
それは求人をしていないこと。
私の発想はいつも人とは逆。
求人をしていない医院の方が、私の質問に素直に答えてくれると思っているからです。
すなわち、自医院の事を過大に良く言う必要もありませんし、
飾る事もありません。本音で話してくれると思ったからです。
さすがはモリタ!
どの医院の先生も素晴らしい人格者でした。私は多くを学ぶ事が出来ました。
そして私が投げかけた質問。
・なぜ、このような考え方を持つようになったのか。そのきっかけは
・卒後、どのような人生を歩んできたのか。何を学んできたのか
・あなたの目指す、理想の歯科医院とは。
これらの質問をする事で、短期間でその成功法則や成功哲学を学ぶ事が、出来ました。
私は卒後の数年間の学ぶ環境で、歯科医師人生の進む方向性が決まると思っていました。
そのため、少しでも多くの情報を得、自分で判断し、
自分の進む道を切り開こうと考えていました。
その意味では、6年生の学生最後の1ヶ月の夏休みは、
本当に意義のあるものとなりました。
夏休み終了後、全く悩む事がなくなりました。自分自身に自信がつきました。
ほんの一瞬の人との出会いが、こんなにも大切である事を、
身をもって感じる事が出来ました。
それ以降、やろうと思ったことは必ずやってみる、という考えが身につきました。
今回の学び
自分の人生は自分で決める