メディア情報

[’18/8/31] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

  

 

2017年の10月から当院の副院長 入江先生と、小児歯科担当医の森山先生
交代で、連載していくことになりました。

皆さん、よろしくお願いいたします。

今回は、入江先生です。

タイトルは、「歯に及ぼす影響」 です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.157

 

前回までの咬むシリーズですが、好評だったのでアンコールでもう一度。

咬むシリーズ本当の最終回は、咬む力と歯ぎしりについて
です。夜間時の歯ぎしりでとても強い力がかかると、前回も記載しましたが
歯ぎしり以外にも、2つの動きがあります。歯をぐっと噛みしめる動き、
歯をカチカチとする動きです。

専門用語で歯ぎしりをグライディング、噛み締めをクレンチング、カチカチを
タッピンと言います。

この中で特に怖いのは、歯ぎしりと、噛み締めです。

この2つは、とても歯に強い力がかかります。

まずは、意図的に歯ぎしりをしてみてください。

かなり力が加わる事が、わかると思います。

実は、体重の数倍の力がかかると言われていて、その力が歯に加わると、
歯が次第にすり減っていきます。

僕たちはよく目印として、前から数えて3番目の歯、つまり犬歯を見ます。
犬歯は別名糸切り歯とも言い、本来は先っぽが尖った槍のような形をしています。

ところが歯ぎしりをずっとしていると、次第に先が削れていき、真っ平らになります。

その削れ具合がとても大きいと、歯ぎしりをしている可能性が高いです。

次に、食いしばりは一見するとわかりにくいですが、歯医者に指摘された事が
ある方は、ほぼ間違いなくしていると思います。

上顎の部分や下の歯の内側に、硬く丸い骨のようなものがある方は要注意です。
この骨の出っ張りは、咬む力が強い方によく生じます。

また顔を見たときにエラがはっている方も、力が強い傾向があります。
エラの部分には咬筋と呼ばれる筋肉があり、ここの発達がいいのでエラが
はっているように、見えます。

筋肉が大きいので、当然咬む力は強くなります。

食いしばりも歯ぎしり同様に、かなり歯にダメージが生じます。
天然の歯であれば、歯周病が悪化したり、歯が欠けてしみるようになったりします。

治療した部位では取れたり、割れたりします。
もちろん食事をしっかり噛んで食べることは、非常に良いことです。

しっかり噛むことは、全身にとてもいい影響を与えます。

しかし、問題となっている歯ぎしりや食いしばりの力は食事とは比べものになりません。
この力はやっぱりない方が、歯にとっては好ましいです。

しかし、夜間のことは僕たち歯科医師でもコントロールできません。
当然患者さん自身でも、寝ているのでコントロールできません。

そうです、残念ながら歯ぎしりを完全に止めることは難しいのが、実際のところです。

なので今は治療の代わりに、夜間につけるマウスピースをお勧めしています。
それで寝ている間、歯を保護します。

自分が歯ぎしりをしているかどうか、気になった方は一度歯科医院を
受診してみては、いかがでしょうか。

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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