Dr.ブログ

ノンシュガー飲料の落とし穴

最近、カロリーゼロやノンシュガーを謳ったドリンクをよく見かけるようになりました。

しっかり甘さは感じられますが、これらの商品には、むし歯の原因となるショ糖ではなく、人工甘味料であるアスパルテームやエリスリトールが使われています。

DSC_0203

人工甘味料は、虫歯菌の栄養源にはならず、むし歯の原因となる酸を作りません。

ということは、むし歯にならないのでしょうか?

むし歯になるメカニズム

歯に付着したショ糖を、むし歯の原因菌であるミュータンス菌が分解する
   ↓
分解産物として酸ができる
   ↓
歯のエナメル質が溶け出す=むし歯
   
  

酸ができなければ、むし歯にならないということになります。

しかし歯が溶け出すのは、ミュータンス菌が作り出す酸だけではありません。

臨界phといって、乳歯や生えたばかりの永久歯はph5.7~6.2、永久歯はph5.5~5.7の状態で歯が溶け始めます。

いわゆるむし歯とは違いますが、歯が溶けていくという意味では、むし歯同様気をつけなければいけません。

カロリーゼロなどと表示されたドリンクの多くはph3.0以下。
臨界phをはるかに下回る酸性飲料です。

ですから、お風呂上りにこれらのドリンクを飲んで、歯磨きをせずそのまま寝てしまうようなことがあると、歯が溶け出す可能性は十分あります。

カロリーゼロの言葉に惑わされず、歯のためには飲みすぎ注意です

関連記事

虫歯治療について その5

虫歯予防のための習慣について

小児のマウスピース矯正について

新着記事

[’24/11/22] スマイルクリエーター勉強会②

ヨリタのインプラントチーム

【完全復活!】クリスマスフェスタ2024 開催決定!

Concept