顎の音
こんにちわ、歯科医師の安岡です。
最近口を大きく開けると音がたまにパキパキなったりすることがありちょっと痛みを感じました。これはっ?と思い調べてみると軽度の顎関節症でした。
自分の患者さんでもそういう痛みを訴えていらっしゃったりすることもあります。場所も顎だったり耳の前だったりいろいろです。私の場合は耳のまえが口をあけると少しパキパキ鳴ってました。
顎関節症にはタイプがいくつかあります。
Ⅰ型
あごを動かす筋肉に障害が起こるもので、主に咀嚼(そしゃく)筋に痛みが生じます。咀嚼筋とは、口を閉じる筋肉で、こめかみの辺りにある「側頭骨」や、頬骨の下にある「咬筋(こうきん)」などがあります。
口をあける筋肉の、あごの後ろにある「顎二腹筋」や、首や肩の筋肉が痛むこともよくあります。
Ⅱ型
顎関節を覆っている関節包や靱帯に障害が起こるものです。顎関節周辺に大きな負荷がかかって、ねんざを起こしたような状態になり、炎症による痛みが生じます。
Ⅲ型
関節円板が、本来の位置より前にずれてしまうために起こるものです。口を開閉すると「カクン」と音がしたり、口を開けにくくなったりします。
Ⅳ型
骨に障害が起こるものです。顎関節に大きな負荷が繰り返し、あるいは長時間持続してかかって、骨が変形します。下顎の骨の上部が削り取られたり、出っ張ったりし、口を開閉すると「ジャリジャリ」と音がしたり、物理的な刺激や炎症による痛みが生じたりします。
Ⅴ型
Ⅰ~Ⅳ型に当てはまらないものです。
特に多いのがⅠ型のような気がします。
Ⅰ型は筋肉の痛みです。なのでⅡ型のような慢性的な刺激による痛みよりもⅠ型は突発的な刺激による痛みといえます。Ⅱ型の場合はなかなか痛みがひきづらいことが多いです。顎の音がするだけならまだ大丈夫です。
たとえば最近よく口をあける、よくしゃべる、大きなあくびをした、などです。そういう刺激でいきなり筋肉は痛くなることが多いです。
なのでもし突然顎が痛くなったときはそのちょっと前に大きな口をあけたりしたかを思い出してみてください。もし私たちの医院に来ていただければ原因の確認や投薬、かみ合わせの確認などもさせていただきますので一度御相談ください。