Dr.ブログ

歯を削らない歯科医師

しつこいですが、前回の記事ハンニバルレクターの続きです。

 

前回、「アゴの骨折は、上下の歯をガチガチに縛って、1ヶ月くらい入院」と書かせて頂きました。

すると、どんな問題がでるのか?

 

まず、食事。(これは前回も書かせて頂きましたが)毎日歯の隙間から流動食を流します。1ヶ月飲み物だけというのは想像以上にストレスです。

 

さらに、歯磨き。口が開かないため、歯の裏側は全く磨けません。そんな状態で1ヶ月たってみると、口の中は…?!

 

そんな苦難を乗り越えて、やっと装置をはずすとします。これで美味しくご飯が食べられるか?と思いますと、実はそうもいきません。

なぜかと言いますと、筋肉が固まってしまって口がほとんど開かないのです。指一本が精一杯です。

 

そこからは毎日必死にリハビリです。

場合によっては、痛がる患者さんを、僕達が心を鬼にして精一杯力をかけることもあります。

 

そして、意外と一番厄介なのは、アゴの骨折は交通事故や喧嘩が多いため、比較的健康で血気盛んな若い男性(男の子)の方が多いのです。するとどうなるか?

アゴ以外の体が元気なので、一日中ベットでおとなしくしてくれないのです。(この気持ちは、わからなくないですが…。)そして、よく病室から勝手に居なくなってしまいます。

 

そうなると大変で、探しにいくのは(当時の僕の様な)若いドクター。 大体近くのコンビニ等にいることが多いのですが、見つけたら見つけたで、病棟の偉い看護師長さんに「管理ができてない」と、しっかり起こられます。(当然患者さんも、怒られます)

 

体が元気なのに1ヶ月もベッドの上。もしかしたら、これが一番辛いかもしれません。

 

若いドクターに正月お盆も関係ない。病院の敷地内に寮があるため、毎日その往復。 と、ドップリ浸かった生活を送ってきましたが、今となってはあの時の経験が、今の自分を作っていると断言できるくらい、貴重な経験をしてきました。

 

歯を削らない歯医者:口腔外科医。 少しは興味を持って頂けたでしょうか? もし今後お近くの総合病院内で口腔外科を見つけましたら、頑張ってるなぁと、優しく見守ってあげて下さい。

 

あまり、皆様にとって為になる話ではありませんでしたが、3週間もお付き合い頂きありがとうございました。

山口真史

 

追伸 なぜ健康なのに長期間入院しなくてはいけないかと言いますと、 口が開かないため、万が一何かのきっかけで嘔吐してしまうと、気管に入って窒息する可能性があるからです。 しかし、ここら辺は病院によっても対応は違うと思います。

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