部分性無歯症
こんにちは、増田です。
皆さん、部分性無歯症ってご存知でしょうか?
子供の歯(乳歯)が生えてこない、大人の歯(永久歯)が生えてこないと言った
話を耳にした事がある方もいらっしゃるかもしれませんが、もしかしたら
それは、部分性無歯症かもしれません。
歯ぐきの中には、いずれ乳歯や永久歯になる芽のようなものがあります。
それが生まれつき備わっておらず、部分的に歯が生えてこない病気を
「部分性無歯症」と言います。
ただ、芽の有無は、外見ただけでは分かりません。
乳歯は根元が吸収されてぐらつき、押し出されるように抜けますが、
永久歯が生えないだけでは、向きが悪くて歯ぐきから出てこられない
可能性も考えられます。
病気の有無を知るにはレントゲンで永久歯の状態を観察しなければなりません。
前歯や奥歯など同じ種類の歯が上下左右で生え替わっているのに、
半年から1年たっても残る歯に変化がなければ、歯科を受診して
調べる事をお勧めします。
部分性無歯症は、乳歯では100人に1人ほどなのに対し、
永久歯では、10人に1人と頻度が高くなります。
永久歯の無歯症では、生え替わらない乳歯が20~30歳頃まで抜けずに
残っていることが多いのですが、10歳代でも、虫歯が歯の神経にまで
及んでいた場合など、早く抜けてしまうことがあります。
永久歯がない状態で成長期に乳歯が抜けた場合、入れ歯を使い成長に
合わせて大きさを調整することになります。
人工の歯を固定するブリッジや直接骨に埋め込むインプラントなどの
治療はできないので、永久歯が無い乳歯は成人になるまで保つことが
重要です。
子どもにとって煩わしくならないよう、自宅でのセルフケアと歯科医院での
定期的なメインテナンスにより歯を守ることを意識しましょう。