[’08/7/30] 過去の経験を語る
若いドクターの先生方と診療終了後、カルテチェックをしています。
その時、何故このように考えるのか、
この治療方針で行くのか、
分かりやすいように、過去の私の体験談、
例えば、勤務医時代何を考え、行動し学んだかを、
話しながら、説明しています。
今の私と、勤務医の先生とは、
年齢も離れ、立場や抱えているものも違います。
同じものを見ても、同じ物差しで測ることは出来ません。
今の私があるのは、過去の私があったから。
いろんなことに、今積極的にこだわっているのも、
過去の苦い経過があったからこそ。
「あんな辛い思いは、もう2度としたくない」
「あんな悲しい経験は、ゴメンだ」
その思いが、なまけ者だった私を、ここまで変えたのです。
認めたくないですが、人は理性だけでは動きません。
苦痛と快楽という、感情(本能)で動きます。
その中でも、私は苦痛から逃れたい一心で、
今まで、突き進んで来たように思います。
その時のエピソードや体験談を、
「これが私の人生を変えた」
「あの出来事が、今の私を作っている」と、
たんたんと、しかし熱く話すようにしています。
過去何を学んだか、
そしてその学びを、どのようにプラスに転じさせたのか、
それを話すようになりました。
そして何より、私の過去の経験談を、
真剣に聞いてくれるドクターが周りにいること、私は幸せものだと思います。
<経験者は語る 寄田幸司>