[’08/10/1] クレーム報告
あるクレーム報告を受けました。
その報告とは、
「先日、紹介で来院された患者様がお越しになりました。
その時いつもの様に、カウンセリングをし、検査資料を取ることを最優先。
主訴に対する治療は、最小限に行いました。
少し、お痛みがあったようです。
そして2回目の来院時、予約時間を過ぎてもご来院しなかったため、
規定通り、ご確認のお電話を、差し上げました。
たまたま会議中であったこともあり、電話口でかなりお怒りと不満のご様子。
その後、この報告を受付から受けた担当医が何度電話をしても、通じなかったとのこと。」
担当医の見解は、初診時治療を優先すべきであったのを怠ったため、
このようなことになったのでは。
もしくは、初診時に何か不手際があったのではないかと。
私はその報告を受け、大いに疑問を持ちました。
本当に、そうなのか。
私がすぐ、感じたこと。
それは、
「受付から患者様への電話の対応に、不備があったのではないか。」
一言でいうと、患者様の立場に立ったお言葉がけが出来なかったのでは。
ただ、それだけではないか。
初診時での応急処置で、とりあえず痛みは止まった。
そして、仕事が忙しい。
また大切な会議が入ったため、うっかり予約を忘れてしまった。
そんな時、医院から電話が入った。
はっと思い出し、忙しい会議中でもあるにも関わらず、電話を取った(申し訳ないという気持ちを持って)。
にも関わらず、受付からの開口一番出た言葉は、
「予約時間を、既に過ぎています。今日は、どうされましたか」
「次のご予約は、お取りになりますか。」
言った言わないではなく、患者様にはそう聞こえたのではないか。
もしこのように感じたのなら、どのような気持ちになるでしょう。
自分のことを思っての電話だと、思うでしょうか。
それとも…。
その後、電話をしても出る気になるはずがありません。
何度も電話をすること自体、申し訳ない気持ちでいっぱいです。
正解は、
「先日、私たちの医院にご来院頂き有難うございました。その後、お痛みはどうでしょうか。
お約束時間にお越しになりませんでしたので、心配になりお電話さし上げました。」
そうお話すれば、このような展開にならなかったのでは。
患者様の気持ちを考えると、私は胸が絞めつけられる思いでした。
紹介して頂いた患者様のことを考えると、心が痛みます。
初診カウンセリングシステムが、間違っているのではありません。
今後も、例え痛みがあってでも、5分でいいからカウンセリングルームで、
患者様の心の声を聞いてほしいと思います。
その中で、どうしても時間が取れなく、痛みが続くようであれば、
「次のお約束でなくても、ご来院して下さい。
その時は、十分時間をお取りします。」
とお話しして下さい。
本質を、見てほしいと思います。
私たちの立場でなく、患者様の立場で行動して頂きたいと思います。
このクレームから、多くのことを学びました。
そして、私は担当の先生へ、今すぐやるべきことをお話しました。
私にとっても、また一つ、リーダーとして成長出来る機会を与えて頂きました。
<本質を見抜く心を持ちたい 寄田幸司>