院長ブログ

[’08/10/10] 肝高の阿麻和利

沖縄セルラーさんのセミナー終了後、大久保さんの好意もあり、
ミュージカル鑑賞をしてきました。
タイトルは、「肝高(きむたか)の阿麻和利(あまわり)」

「肝高」とは、沖縄の言葉で「志高き生き方」という意味。
「阿麻和利」とは、沖縄本島の真ん中にある町、勝連にあるお城
勝連城(かつれんグスク)最後の王の名前

「志高き、阿麻和利さまの物語」
しかも、出演者全員地元勝連の中高生
最初は、1回限りの舞台の予定。
にも関わらず、2000年の初演からすでに、120回余り公演を重ねる。

今では、動員総数7万人という驚異的な人気を誇る舞台になったのです。
子供たちのひたむきな演技が、高く評価されたのです。


演出は、平田大一さん
平田さんのメッセージです。

子どもたちの目に宿る光を見て欲しい。

現代版組踊「肝高の阿麻和利」は、歴史劇ではない。
子どもたちは、自分の居場所を見つけ、今を生きるための新しい物語として演じるのだ。
彼らは舞台に関わることで足下の伝統を見つめなおし、歴史を追体験していく。

郷土の英雄、阿麻和利の生き方に触れ、胸を張って故郷の話を語り始める。
生まれたマチを好きになることは自分自身を肯定すること、アイデンティティを、自分の根っこを
取り戻す大切なプロセスへとつながっていく。

だから、何十回と舞台を踏んでも、同じ舞台は一つとしてなく、彼らの心はいつも新鮮な感動で
満たされている。その目で満員の客席を見る。

自分たちのために頑張ってくれている親や大人たちの目も涙に溢れている。
感謝の念が、押し付けられたものではなく、自然に湧きあがる感情となって、子供たちを
輝かせるのだ。

どうか、舞台の端や奥の見えにくい所で演技をしている子供たちにも目を注いで欲しい。
誰一人として手を抜かないというこの舞台の伝統を守り、すべての子どもたちが、
がむしゃらに演じ、歌い踊る。

そのひたむきな熱さが、心を揺さぶられるような舞台をつくりあげていくのだ。
一生懸命は美しい!初演から今日まで変わらない子どもたちの真剣なまなざし。
その目に宿る光を見て欲しい。

そうこれは、ただの演劇ではないのです。

子供たちがミュージカルという感動体験を通じ自信を持つようになり、
夢を語るようになったのです。
その姿を見て、観客は
心打たれるのです。
さらに
周囲の大人たちも協力することで、地域の再生にまでつながったのです。

子供が変われば、大人が変わる。
大人が変われば、地域が変わる。
地域が変われば、日本が変わる。

勝連方式という、地域の活性化や教育の再生方法が全国に広がりつつあります。
子供たちの熱い思いが、ビシビシ伝わる舞台でした。
メンバーの人にも、機会があれば観て頂きたいと思いました。

久しぶりに訪れた沖縄で、思いがけない体験をさせて頂くことが出来ました。

 <人の成長が自分の喜び  寄田幸司>

 

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