院長ブログ

[’09/5/9] 自分であり続けるために その⑤

前回に引き続き、今回も田坂広志さんの著書
自分であり続けるために』から、“「一つ目国」の悲劇”。

「一つ目国」の悲劇

ある旅人が、旅の途中で道を見失い、
不思議な国に迷い込んでしまいました。

その国の住人は、誰もが、目が一つしかない人々であり、
旅人のように目が二つある人間は、一人もいなかったのです。

その国に迷い込んだ当初、
旅人は変わった風貌の住人を見て驚き、
そして、しばらくは、彼らを不思議に思って眺めていました。

しかし、その国で過ごすうちに、
旅人は、だんだん孤独になってきました。

自分だけが二つの目を持つことが
異常なことのように思われてきたのです。

そして、その孤独のあまり、
ついに、その旅人は、
自ら、片方の目をつぶし、一つ目になったのです。

この旅人の悲劇は、決して、
遠い彼方の国の物語ではありません。

なぜなら、我々も、しばしば、
この旅人のように、
自ら、片方の目をつぶそうと考えてしまうからです。

自分自身であることの孤独。

そのことに、耐えられず、
自分自身であることをやめようと考えてしまうのです。

人の目を気にして生きること、人の評価を気にして仕事をすること、
なるべく目立たないよう振る舞うこと、
ある意味世渡り上手な生き方をする上では、必要不可欠なものかもしれません。

しかしそれでは自分らしさ、個性を失ってしまうことになりかねません。

ヨリタ歯科クリニックは、決して広くはありません。
時として、患者様やメンバー間で導線が重なり合うこともあります。

長時間過ごす中では、息苦しいこともあるでしょう。
しかし、人は皆違うもの
その違いを認め合い、自分に無いものを補完し合い
助け合う組織を作っていきたいもの。

自分らしさが発揮できる、一人一人が輝く医院作り
これからもしていきたいと思います。

<寄田幸司であり続ける 寄田幸司>

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