Varios(超音波スケーラー)
<超音波スケーラーの原理>
・発振器で50~60Hzの電流を2500~40000Hzの電気エネルギーに変換し、
この電気エネルギーを変換器で機械的振動に変換する。
この振動をインサートチップに伝達する。
<超音波スケーラーの除石原理>
相乗効果
・超音波による微振動
チップが歯石に触れると、歯石内部に歯牙とは異なる振動が生じ
歯石の結合力が分裂して除石される。
・キャビテーション効果=真空泡沫現象
振動するチップが水と接触し、数千の小さな真空気泡をつくり
これが大きくなり、つぶれる際に強い力で水中の歯と組織面に
衝突するエネルギー
☆キャビテーション効果
1.除石効果の倍増:紛糾、剥離除去された歯石、プラーク、盲のう上皮、
血液を洗い流す。
2.歯周組織の活力強化:局所の血行を良くする歯肉マッサージ効果
3.チップと歯質との摩擦熱の冷却
<適応症>
1.口腔清掃と疾患の予防のために歯肉縁上、縁下歯石、その他の異物の除去
2.プラーク、歯石、有色沈着物の除去
3.智歯周囲炎での歯周の噴霧・洗浄
4.急性潰瘍性歯肉炎、多発性潰瘍を併発した急性辺縁性歯周炎の治療として
歯石・プラーク・その他の沈着物、歯周ポケットの細菌や内容物の除去、
噴霧洗浄
5.高度動揺歯の固定化での除石
6.根管治療、セメント除去、レジン素シーラント剤の除去にも使用される
<実習で指導していただいたこと>
・スケーリングをする前に、どこに歯石がついているのか必ず確認してから
行うこと(P検時に確認しておくと良い)。
・バリオスチップのP10は、歯面や歯肉を傷つけやすいため、慣れてから
行うこと。
・バキュームは掌握状で把拝する。
・歯頚部が見えるように、口唇や頬粘膜、舌をしっかり排除すること。
・ライティングをきっちり行いながら処置すること。
・姿勢が悪くならないようポジションをしっかり取ること。
・フェザータッチで操作すること。
・隣接面にもしっかりチップをあてること。
・水が患者様にとばないようにしっかり配慮すること。
・前歯部の口蓋側が直視しにくければ、フロントポジションをとり、
チェアを上げ、真っすぐ見える位置から行うと良い。
・歯面、根面の形態を考え、手指感覚を研ぎすませ、行う。
<実習を終えての気づき>
一人でバキュームを行うことに慣れておらず、患者様に負担をかけてしまったり、
不快な思いをさせてしまったと思います。どこにバキュームをおいて、チップの
向きはどのようにすれば粘膜を吸わず、きちんと排除しながら行えるのか、
練習を重ね、コツをつかみたいと思います。バキュームを持つ左手の力が
弱いので、指のトレーニングをしっかり行いたいと思います。また、隣接面に
チップがしっかり挿入できていないので、チップの角度を見直し、隣接面まで
挿入できるようにしたいと思います。練習を重ねるごとにスムーズにスケーリングが
できるようになってきましたが、時間が全顎で10分以上かかってしまうので、
早く正確に出来るようもっと努力していきたいです。
●検査項目
1.歯肉の診査 2.歯周ポケットの検査
3.滲出液、排膿、出血の診査 4.歯肉退縮(リセッション)の診査
5.歯の動揺度診査 6.歯列、咬合の診査
<患者様への説明>
●プロービング時
患者様に痛いイメージを与えないように、
器具を見せて説明する。
「ものさしのようなものを使って、歯と歯茎の間の溝の
深さを測っていきます。」
「なるべく痛くないように測っていくので、
何かあれば教えて下さい。」
終わった後は痛みがなかったのか配慮する。
●検査後(本をみせながら)
1.どこを測ったのか 2.健康な歯肉とは
3.歯周病の段階と患者様の今の状態
歯肉炎と歯周炎の違いは?
なぜ歯肉の腫れるの? →患者様にも考えてもらう
4.歯周病の治療
DHの患者様の役割を決めて、
一緒に治療をしていることをお話する!
●禁煙指導
患者様はタバコと歯周病に関わりがあることを
知らない人が多い。
ニコチンが血管を収縮させ、血圧が上がる。
女性の方→肌、口臭の原因
栄養が行きわたらない。老廃物が流れず、治りが悪い。
免疫が低下する。
線維性の歯肉、ひきしまってPが治らない。
<BOP>
正常値 16%
ヨリタリコール→10%以下目指す!!
高い数値の患者様へは、少しずつ下げていくことを目標にしてもらう
<PUS>
プローべを入れると、ポケットからピュッと黄白色の液体がでてくる。
歯肉は赤紫色をしているのが特徴。
縁下プラークとの見分けに注意する。
<指導していただいたこと>
●プロービングはパノラマをみながら、予測して行うこと。
●痛みがある場合は、その部位のみ、システマSRPのときに測定すると良い。
●順番を決めて行う(出血が多いトキ→臼歯から前歯)。
●BOPは片顎ずつ確認する。
●歯軸と必ず平行にすること(無理なトキ→挿入後、歯軸と平行におこす)。
●患者様に痛みを与えないようポジションやミラーを上手く使うこと。
●ミラーにも固定を置くこと。
●プローべの先端を歯根面から離さないこと。
●遠心は鏡視で行う。
●20~25分でできるように!
<実習を終えての気付き>
学生の頃からプロービングは苦手で、あまり自信がありません。
特に苦手な部位は、鏡視をしなければ見えない部位と臼歯の遠心です。
今日、たくさんのアドバイスを頂いたので、苦手なままで終わらないように、
しっかり練習したいと思います。
また、患者様に少しでも痛みがないように配慮したり、
声をかけながら行うくせをつけます。
今日は患者様への歯周病の説明の仕方も教えていただきました。
患者様に、歯の知識やモチベーションをあげるためには、
どんなふうに説明すると良いか、自分なりにまとめ、説明する練習をしていきます。
|