[’22/3/3] クリニックばんぶう
株式会社日本医療企画が、毎月出版している、開業医をサポートする
総合情報誌『CLINIC BAMBOO』 2022年3月号
今回の特集は、
『コロナ禍だからこそ見直せ!人が辞めない組織のつくり方』
その中で、私たちの医院が紹介されていました。
ということで、ヨリタ歯科クリニックの紹介内容は
『「一生つき合える」仲間を増やす、働きやすい環境と評価制度を整備』
です。
ここで、ヨリタ歯科クリニックの、今までの組織改革の経歴を
ポイントとして、3つ上げるとしたら、下記の通り。
①開業直後の一斉離職で、以降10年程穴埋め的人材対策に |
上記のとおり、ヨリタ歯科クリニックでは、現在理念に基づく頑張りを評価する
人事評価制度を試行中、そして4月には本格的にスタートすることになりました。
これらの組織改革に到達するまでは、31年という長い道のりがありました。
まず、最初の開業4ヶ月目。
当時在籍していた歯科衛生士3名全員から突然、「今日で辞めます」と言われ、
私ひとりで受付や会計、診察補助をしなければならなくなりました。
当時はスタッフのことを全く考えず、スタッフとの信頼関係を築くことなく
医院経営をしていたと、今でも思い出しては、とても辛く苦い出来事でした。
その後、人が辞めれば補充していく穴埋め的な採用で雇用を
繰り返していましたが、せっかく雇用が出来ても、スタッフが定着せず
2~3年で辞めるという状況が、10年続きました。
そして開業から10年目、経営的に順調だったヨリタ歯科クリニックでしたが
2度目のスタッフ一斉退職が、ありました。
そう、現在のヨリタ歯科クリニックで大切にしている
「ワクワク楽しい、人に優しい、笑顔あふれる歯科医院」を目指し
治療中心から、予防中心の診療へ移行した時です。
まさに、大幅な組織改革。
医院方針転換はもちろんのこと、医院を大幅に改装、リニューアルしたり
それは私にとっても、医院にとっても、大変大きな出来事でした。
当時、予防中心の歯科医院は一般的ではないため、
歯科衛生士のスタッフからは、予防歯科への移行の反対の声も多く、
私の思いや考え医院の方針の変化に戸惑い、
当時在籍していたスタッフの半数が、退職してしまいました。
しかし、私の思いを理解し、残ってくれたメンバーと共に、
丁寧に時間をかけて、今の医院方針と診療スタイルを確立していきました。
そして患者様だけではなく、
働いてくれているスタッフも、大切にしたい。
患者様とスタッフに愛される、歯科医院にしていきたい。
そんな思いが私の中で、大きくなっていきました。
そして、2012年12月の移転リニューアル。
駅からも近く、バリアフリー。
患者様が通いやすい、人に優しい
現在のヨリタ歯科クリニックになりました。
また、スタッフの労働環境の改善、福利厚生の充実
結婚・出産後、育休から復帰しやすい環境(スタッフ専用託児施設)も整え、
ノー残業、有休消化などの、働き方改革を経て、現在に至ります。
今回、本格的に4月からスタートする
「人事評価制度」の導入は、実は3度目の正直。
2回ほど、導入を検討していましたが、うまくいかずに
断念せざるを得ない状況でした。
しかし、今回は仕組みや制度を、時間をかけて調整。
メンバー全員の意見を聞き、幹部スタッフ達と何度もミーティングを重ね、
全員が納得できる、人事評価制度の内容が出来上がりました。
なぜ、今までこの制度を断念しなければならなかったというと、
自己評価の高い人と、低い人では、目標達成度などの自己評価に
大きなギャップがあり、すり合わせが難しかったことがあります。
それを改善するために、医院方針に基づく行動指針を細かく設定し
各役職ごとにスキルや仕事への姿勢などを、数値化。
その達成率により、給与査定や昇進に結び付ける仕組みにしました。
今までの年功序列型評価をなくし、「ヨリタらしく」育ったメンバーが、
仕事や自分のスキルの為の勉強、医院の貢献度など、
頑張った分を確実に評価され、その結果、報酬としての昇給だけではなく
昇進・昇格に結び付くようになります。
ヨリタ歯科クリニックで働くことで、
ワクワク楽しい、
夢いっぱい、
笑顔があふれ、
キラキラ光り輝ける。
スタッフにとって、そんな場所になってほしい。
そして、一緒に働いてくれるメンバーと共に
一生のおつき合いをしていきたい。
そう、願っております。
これからも、スタッフの為にも、働きやすく、長く働ける環境を
整えていこうと、今回の取材で、強く実感することが出来ました。
<一緒に働くメンバーと共に、一生のおつき合いをしていきたい 寄田 幸司>