新型コロナウイルスと歯科医院 についての疑問にお答えしました
新型コロナウイルス感染症の感染拡大の第二波として、感染者が
日に日に増えていき、不安な日々を過ごしている方が多いかと思います。
そこで、新型コロナウイルスと歯科医院についての疑問
●歯科医院に行くことは、感染リスクが高い?
●歯科医院の感染リスクの数値は?
●口腔ケアを怠ると、感染リスクが高くなる?
という皆様の不安に対して、私、寄田がお答えさせていただきます。
今後の受診にあたり、少しでも参考になれば、有り難いです。
Q. 歯科医院で患者さんが感染したことはありますか?
A. 歯科医院で患者さんの感染者は出ていません。
これまで、歯科医院で患者様が感染した例は、1件もありません。
Q. 歯科医院の受診は、感染リスクが高くなりますか?
A. 歯科医院は、コンビニやスーパーよりも、安全です。
というのは、まず歯科医院ではそもそも、新型コロナウィルス以外にも
多くのウィルスや細菌などへの感染を防ぐために、普段から予防策を
しっかりと講じています。
ノロウィルスやはしか、風しんなど、私たちの身の回りには感染を
引き起こす可能性のあるウィルス、細菌などがたくさん存在するため
歯科医院では、感染リスクのための対策をしなければなりません。
このようないわゆる「標準予防策」に加え、さらに新型コロナウィルスへの
対策を行っているため、安全です。
Q. 具体的な感染リスクの数値を教えて下さい
A. まずはじめに、感染している患者さんは、歯科医院に来院しない確率が高いです。
というのは、歯科医院は、もともと具合の悪い患者さんが来院する医療機関では
ないことから、簡単な計算でその確率を求めてみましょう。
日本人の3分の1が、歯科医院に通院していると言われていますが、
新型コロナウイルスの患者数は、2万人です。
10倍の20万人いるとしても、歯科医院に通院している人は 6万人です。
ところが、歯科医院は毎日通院するわけではなく、月に2回です。
つまり、4000人ということになります。
そして、症状がでない20代~30代の患者様は、約20%しかいません。
つまり、800人です。
歯科医院は、全国に68,500軒あります。
来院確率1.2%。
つまり、98.8%の歯科医院に無症状の感染者は来院しないのです。
Q. 口腔ケアを怠ると、感染リスクが高くなるというのは本当ですか?
A. 高くなる可能性はあります。
新型コロナウイルスは、舌の細菌が生産した酵素と結合することが知られています。
つまり、歯科医院に3~4 ヶ月以上も通院していない場合、かえってコロナウイルスの
感染リスクが高くなってしまうのです。
さらに、最初はウイルス性肺炎ですが、免疫力の低下とともに、口腔内の
むし歯菌・歯周病菌などが、肺に入って増殖しておきる細菌性肺炎に移行し
誤嚥性肺炎と同じ状態になり、残念ながら重症化していくケースが
ありますので、定期的な口腔ケアをオススメしています。
医療法人ゆめはんな会 ヨリタ歯科クリニック
寄田 幸司