Vol.143 2012ワクワク楽しい経営日記パート12 ~オープニングメンバー~
私の医院でのオープニングメンバーは、理念の浸透や、共有のため、
常勤メンバーのみで、スタートします。
アルバイト・パートは、経費削減の目的では、有効ですが、
やはり、思いを一つにするのが難しい開業時、
また人件費は経費ではなく、将来への投資。
なので、常勤を採用し、1年目からボーナスもしっかり出してください。
このご時勢、もちろんドクターは1人です。
最小単位の、衛生士1人、受付と助手兼用1人で、合計2人。
開業3ヶ月で、もう1人増員できれば、ベストです。
なぜなら、多く採用しておきながら、
『やはり、患者様が少ないので、やめて下さい。』と、言えないもの。
あと、会計士(税理士)は、開業当初から顧問契約を結んで下さい。
帳簿上1年目は赤字、2年も赤字かも。
また、赤字は次の年に繰り越せます。
法に詳しい、会計士さんのアドバイスの元、節税してください。
さて、次に募集方法。
一番手っ取り早いのは、ハローワークです。無料で募集できるので有難い。
しかし、求人欄に書けるのは、給与と勤務時間と場所。
どうしても、その3つの条件を、見てくる人が多くなります。
その意味では、自医院に合う人が、来る確立は低い。
新規開業であれば、オープンのお知らせとして、新聞の折込チラシを出します。
その時に、『スタッフ募集』の記事も入れます。
そうすれば、オープンするということ自体も、認知されますし、
オープニングスタッフを募集しているということで、求人も出来ます。
一石二鳥です。
また、オープンチラシには、思いやコンセプトをたくさん書けます。
それを読んで頂いて、共感し、さらにスタッフとして、応募して頂けたら、
本当に有難いこと。
だから、フリーペーパーや、折り込みチラシとして、開業前に2~3回出せば、
いい人を採用できると思います。
あと、ネットからの問い合わせも、結構多いので、ネット上の求人サイトも作り、
どんな、衛生士と一緒に仕事をしたいのか、歯科助手さんにはどうなって頂きたいのか、
熱く思いを、語ってほしいと思います。
衛生士募集、歯科助手募集を、トップページに出すことも大事です。
応募が、何人か来たとします。
面接での判断基準ですが、ヨリタ歯科クリニックでは、
1次面接、2次面接、その後3ヶ月の試用期間を通じ、正式採用しています。
人を、短期間で判断するのは、すごく難しい。私には無理。
最初に会って、5分10分話をして分かるものではありません。
それと、経験者を優遇する必要は、ないと思います。
たとえば、歯科の勤務が長い助手さんとか、衛生士経験が何年かあるというのは、
即戦力としては、魅力があります。基本的な知識はあるので、教えるのは楽。
しかし、私たちの医院のやり方と、合わない方もいます。
こうして下さいと言っても、『以前の職場では、そうではなかった』と、言われる可能性もあります。
今までのやり方を、変えるのは大変。
以前だったら、『経験者優遇』という項目を入れていましたが、
今は逆に経験がない、もしくは、新卒の方を採用することが、多くなりました。
『歯科医は初めてだけど、ここで頑張りたい』という人を、採用しています。
ただ、一から教えないといけないので、新人研修には時間がかかります。
それと、過去にたくさん転職している人は採用しません。
転職した理由を聞いて、明らかに正当な理由や、
納得出来るものであれば、仕方ないかとも思います。それでも、限度があります。
一次面接では、複数のスタッフとの面接後、アンケートに答えてもらいます。
制限時間20分で、いくつかの質問に答えてもらうのです。
制限時間内に、しっかり答えることができるか、丁寧な文字で書けているか、
文章力があり、空白がなく、びっしり書けるか、などチェックしていきます。
開業前、材料の仕分け、配置、機器、器具の取り扱い方の習得、受付であれば、
予約の取り方、カルテの作り方等、覚えることは山積み。作業に追われています。
しかし、作業を覚えることも大切ですが、その前に、
仕事への取り組む姿勢、私たちが目指す理想の医院像など、何度もお話をして下さい。
自分が思う理想のスタッフ像を、最初に伝えるべきです。
美しく見せるため、メイクが派手な人もいます。
つけまつ毛をしていたり、ネイルをやっている人もいます。
今では、髪の毛を染めていない人は少ないです。
私たちは、医療術者です。
メイクが派手だったり髪の毛が明るすぎると、不潔に見えたり、だらけて見えます。
スタッフの身だしなみは、最初に言っておくべき重要事項。
入職後、半月とか1ヶ月たって、こうしてほしかったと言っても、改善しないでしょう。
手遅れです。大切なことは、採用の時、きちんと言っておくべきです。
もしくは、髪の色が、医院の基準に合わなければ、
『黒くすることはできますか?そうしないと、採用することはできません』
と最初に、言うことです。
『前髪が目にかかるのであれば、ピンで留めて下さい。』
と面接時に、言って下さいね。
面接時、新人スタッフへ医院として、要求することを、
明確に伝える必要性を感じています。
面接から、スタッフ教育が始まっていると言っても、過言ではありません。
―――― 今回の学び ――――
ワクワク楽しい歯科医院には、コンセプトに合った、オープニングメンバーが集まります。