Vol.28 理想の歯科医院を目指して パート7 ~いつかまた帰ってくる~
開業して16年、多くの人にヨリタ歯科クリニックで勤務して頂きました。
たった1週間の人から、十年間勤務して頂いた人まで、
その期間は様々です。
しかし期間に関係なく、私たちの医院にいて頂いたことは、
心から感謝しています。
多くの方々に支えられ、私たちはここまで何とか辿り着いたのですから。
以前、こんなことがありました。
あるアシスタントを採用しましたが、一週間で辞めてしまいました。
その間、他の面接者には、不採用通知と送ってしまっていました。
しかし、たまたま一人だけ、履歴書のコピーを取っていました。
そして私は、その人に恥を忍んで、すでに「不採用通知が届いていると思います。
誠に申し訳ありませんが、欠員が出ましたので、
良ければ勤務して頂けないでしょうか」とお電話しました。
その人は当初電話で、かなり困惑した声でしたが、
最後は「わかりました」と、快く来て頂くことになりました。
この人は今では、衛生士となり、新人教育を一手に引き受けてくれる、
私たちの医院になくてはならない大切な人です。
あの時、たった一週間で辞めてしまった方がいたからこそ、
彼女と巡り合うことが出来ました。
その意味でも、働く期間は、私には関係ありません。
早く辞められた方には、「もっとあなたに合う仕事が、見つかればいいですね。」
と、いつも言うようにしています。
その人にとってのベストの選択を、応援したいと思っています。
また、結婚や出産などで退職せざるを得ない人でも、
「いつかまた働く機会があれば、必ず一番にお声を掛けて下さいね。」
とお話しています。
いつかまた、一緒に仕事が出来る時が、必ず来ると信じているからです。
その時、その人にやりがいを与える仕事が提供できたり、
環境を整えることが本当に意味で、経営者の役割であると考えています。
また、退職者にそのような姿勢で臨むことで、今いるメンバーにとっても、
やりがいが生まれると思っています。
実はこの4月に、向かいのマンションの一室を、借りることにしました。
その大きな目的の1つが、託児室を作ること。
保育士さんが常在していれば、小さな子供を持つスタッフがより、
仕事に復帰しやすいと思います。
「ああ、ここはいつでも戻って来ていいんだ。」
「いつも温かく迎えてくれる、雰囲気と、ポストが用意されているんだ。」
そう思って頂けたら、嬉しく思います。
全てのメンバーにとって、働きやすい環境を作っていきます。
今回の学び
心から人を受け入れることの大切さ