子供しか、矯正はできないのでしょうか?
もちろん、大人になってからも、矯正治療を行なうことは可能です。
実際、矯正治療は年齢によって、制限されることはありません。
しかし、大人特有の問題はあります。
それは、むし歯です。虫歯をすべて治さないと、治療が始められません。
虫歯が残っているまま、矯正治療を始めると、
ますます悪化してしまう可能性があるからです。
また、今まで治していた詰めものは、矯正終了後かみ合わせが変わると、
やりなおさなければいけないこともあります。
次に大敵なのが、歯周病。
歯列矯正は、歯を少しずつ動かしていくので、歯周病で歯の根元部分が、
グラついていると危険です。
大人の矯正は、主治医の方とよく相談して、むし歯や歯周病を治してから、
開始されるとよいでしょう。
ここで、子供の矯正のメリットもお話します。
子どもの矯正は、ヨーロッパをはじめ欧米では、
古くから取り入れられている、治療方法です。
子供の矯正は、あごの骨のバランスや大きさを整えることと、歯の位置を整える治療です。
特に、成長期はあごの骨がまだ柔らかく、
これから成長していく子供さんだからこそできる、治療です。
例)前歯の噛み合わせが反対だったり、上下のアゴの前後的、
水平的な位置にズレがある場合は、小さい頃から、治療にするのが良いでしょう。
アゴのズレをそのままに放置しておくと、そのズレがそのまま成長してしまい、
左右のアゴの非対称が、目立ってくる可能性があるからです。
例)前歯が、でこぼこにはえているような場合、顎を拡げる治療をすることで、
後々生えてくる、永久歯の生えるすきまを、つくることができます。
もちろん、あごの骨を整え、大人の歯がきちんと並ぶ土台ができるといっても、
すべての歯並びの問題が、子供の矯正の適応ではありません。
永久歯が生えそろい、成長が止まってから、治療した方がいい場合もあります。