[’08/1/29] 他人は自分を映し出す鏡
昨年一年、私たちの医院では、多くのドクターに勤務して頂くことが出来ました。
私たちを選んで頂き、本当に有難く思っています。
また今年も、すでに新たな4名のドクターが勤務することが決まっています。
周囲の人(同業者)から見れば、こんなに急にドクターが増え、
教育や指導など、さぞかし大変なんだろうと思うことでしょう。
確かに、私が1から10まで、手取り足取り教えようとすると、時間が全く足りません。
また、中途半端で終わってしまうでしょう。
だからとって、細かくルールやマニュアルを作り、
それに基づいた、行動や発言するよう指示すれば、
指示待ち人間、すなわち依存型人間を育成することになります。
自分に今何が求められているのか、自主的に考え、
行動を起こす自立型人間になることはあり得ません。
自立型人間に成りなさいと言いながら実は、
依存型人間を作り続けていることになるのです。
この一年の試行錯誤の末、やっとわかったこと。
それは相手を思い通りに動かすことを考えるより、
何も言わず自分が見本(お手本)を見せるほうが、よぽど効果があること。
すなわち、患者様以上にメンバーを愛し、ドクターを愛し、
感謝の気持ちを伝えること。
人のいやがることを率先して、引き受けること。
いつもプラス受信でいること(どんな時でも楽しむこと)。
人のいい面を見つけること。
さまざまなことを、新人ドクターから学びました。
「ドクターと夢を共有するチャンス」
「ドクターとの熱い信頼関係を得るチャンス」
「自分の行動、発言を見直すチャンス」
そう思えるようになったこと、
本当に、心から感謝の気持ちでいっぱいです。
他人は、自分を映し出す鏡です。
人を育てたいのなら、自分が育つこと。すなわち自分の器を大きくすること。
他人を変えたいのなら、まずは自分を変えること。
人に夢を語らせたいのなら、まずはトップである自分が熱く夢を語ること。
いつも、彼らから学ばせて頂いています。
一つの医院だけの小さな組織でいた時は、
気付かなかったこと、当たり前だと思っていたこと、正しかったことが
組織が大きくなることで、
気付かされたこと、
当たり前ではなかったこと、間違っていたことが、
よく理解できました。
今までは、自分を映し出す手鏡を持っていれば良かったのです。
これからは、全身を映し出す鏡が必要です。
それも正面だけでなく、側面、背面まで映し出す
三面鏡の前に立ち続けます。
<全身を映し出す心の鏡がほしい 寄田幸司>