歯科機械メーカー㈱ヨシダさんに、小原さんという営業マンがいます。
開業当初から、私は小原さんにお世話になっていました。
チェアー周りの故障、水漏れ、移設など、何かあれば、すぐお電話を入れ
対応して頂きました。

いつも嫌な顔をせず、実直に一生懸命対応して頂きました。
かれこれ約17年のお付き合いになります。

しかし、残念なことに60歳の定年退職を迎えることになり、
今回、最終の挨拶に来てくれました。

思いかえせば、開業準備で忙しい時、数ある診療用機械メーカーの中から、
どのユニットを選ぶか大変迷いました。

ユニットを選ぶことは、すなわちその周辺機器まで、全て同じメーカーで整える事になるからです。
多くの資材を取り寄せ、営業マンと話をしている中で、
あまり営業らしくない、しかし真面目で、誠実そうな小原さんの人柄が気に入りました。

そう機械の性能や使い勝手、価格より、これからずっとお付き合いが続く
営業マンの人間性を最優先したのです。

私のものを買う基準は、ただひとつ。
「その人から買いたいかどうか」
言い換えれば、「一生この人とお付き合いをあいたいかどうか」。

非常にあいまいで、わかりにくい、判断基準です。
肌に合うか合わないか、直感的なものが多いです。

しかし、これは私特有のものではなく、多くの人に共通しているものです。
人は理性でなく感性で動くもの。
だからこそ、17年もの間、ずっと変わらず、この製品を使い続けていくことが出来たのでしょう。

今日、小原さんと最後のお別れをし、そう心に強く感じました。

人とのご縁を大切にし、これからも長くお付き合いの出来る人と、
取引きしていきたいと思います。

小原さん、長い間、わがままな私に付き合って頂き、本当に有難うございました。

あなたの後姿、今日は少し淋しそうでしたよ

?　＜人とのご縁を大切にしたい　寄田幸司＞