[’10/10/4] 私(みんな)が悪い
いつも、医院に一番に来るのは、
もちろん、院長である私。
昨日は、鹿児島でよしどめ医院とライブオペ見学。
そのため、たまっていた仕事を診療前にすませるため、
いつもより早く、医院に来ることに。
いつものように、医院のセキュリティを解除。
そして、パソコンを立ち上げ、医院全体の水の回路を制御している、電子弁を開く。
その後は、院長室に入り、郵便物や、メール、日報などのチェックをしていました。
今日は、朝から、あいにくの雨。
かなり、降っていました。
約10分たった頃、聞こえてくる雨音が何か違うと気付いた。
正確には、聞こえる方向が違うのです。
目の前にある、窓の外からではなく、
ドアの外、そう院内から聞こえるのです。
閉めてあるドアの外から聞こるということは、冷静に考えると
かなりの雨足(雨量)に、違いない。
水漏れ、まさかそんなことはない!
急いで隣の感クリルーム(コンピューター室)のドアを開けると、
なんと、床が一面水びたし。
シンクの蛇口から、勢いよく水が流れ、流れが悪い排水口からの排水量を超え、
シンクからあふれた水が床一面に、あふれ出していたのです。
今まで、見たこともない光景。
急いで水を止め、その足で、2階の診療室へ。
そこには、目をおおいたくなるような光景が。
すでに水は、診療室全体に広がっていました。
私が聞いた雨音は、2階診療室天井から雨のように、床下に落ちる水の音だったのです。
傘をささないと、歩けないような状態。
1階に広がらないよう、診療室あるタオルを全て使い、大急ぎで、水をふきとることに。
その間も、天井にたまっている水は、どんどん、私に降り注ぎました。
最初はまるで、雨の中で床を拭いているようなもの。
しばらくは、床に広がる水かさは減ることはありませんでした。
私一人では、どうにもならないので、
タオルをしぼりながら、とりあえずメンバーに連絡。
といっても、まだ早朝、すぐにかけつけるという訳にはいかない。
約40分、一人での作業。
何百回、タオルしぼりをしたでしょう。
途中から腕力がなくなり、腕がふるえだしました。
あとは気合!!
歯をくいしばり、目は血走り(たぶん)、顔面は蒼白になり、息をきらし、
体力の続く限り、動き続けました。
「神は、この試練を与えることで、私に何を学ばそうとしているのだろう。」
その言葉が、私の頭をぐるぐる回り続けていました。
そうしていると、メンバーも集まり出しました。
人が増えれば、スピードも増します。
何とか全員の協力のもと、朝の診療は
スムーズに行うことが出来るまで、回復しました。
今回の件も含め、1階の松田医院さんには、
いつもご迷惑をかけて、申し訳ない気持ちでいっぱい。
今日の、学び。
水もれの一番の原因は、前日の夜、水の栓をしめた後、
感クリルームで、残業をしていたスタッフの一人が、
水を使うために、蛇口を開いた。
しかし、水が出なかったため、開いたままで閉めなかったこと。
だから、私(当事者)が悪い。
しかしその前から、排水の流れが悪かったことは、
感クリメンバーは、知っていた。
早急に水道工事をしていれば、この事故は起こらなかったハズ。
だから、私(感クリメンバー)が悪い。
外は、雨。
院長室、感クリルームとも扉は閉められていた。
しかし、細心の注意をしていれば、もっと早く気付けたかも。
だから、私(院長)が悪い。
早朝だから、医院には私以外誰もいない。
連絡しても、つながらない。
スグに、かけつけられない。
そのため、十分な対応が出来なかった。
だから、早く来られなかった、私(メンバー一人一人)、悪い。
お昼のミーティングで、この件について
ヒヤリハット(報告)を受けた時、口々に出た言葉。
それは、「私が悪い」。
普通なら、「私には非がない。」「私だけのせいではない。」と
責任逃れの、言葉が出ることが多い。
でも今回は、皆が反省。
そう、全ての出来事や問題は、誰か一人が原因、
誰か一人が、引き起こしたものではないのです。
もっとこうすればよかった。ここは出来たハズ。
どんなことが起こっても、皆で反省し、解決していける組織が、出来つつあること、
この件を通し、実感することが出来ました。
決して、起こってはいけないことでしたが、
ヨリタ歯科らしさを再確認出来たこと、心から良かったと思いました。
追伸 診療室の床はピカピカになりました。
これも、良かった。
?<皆が悪い 寄田幸司>