[’06/3/13] シンプルでさりげない
「旅は人生を変える」
「とりあえず一度訪れて下さい」 レストラン「カシータ」のオーナー、高橋滋さんのその一言で、
アマンプロを訪れるツアーに参加することになりました。
そこで感じたこと。
全てにおいて、シンプルでさりげない。
宿泊するビラは、木作り、部屋の調度品やけいき什器もほとんどが木製や、
天然の素材がふんだんに使われています。
今私が書いている青のボールペンも、実は竹にさしたシンプルなもの。
しかし、持ちやすく手になじみます。
部屋の中を見渡しても、ティッシュボックス、リンスやシャンプーを入れる収納ビン、
ペットボトルの収納ケース、備え付けのコーヒーカップや皿、
プライベートビーチに小物を持って行く時に入れる、竹製のバッグ、日よけのハット、
全てこのホテルが出来るずっと前からまるでここにあったように感じます。
それは、部屋の中だけの事ではありません。クラブハウス、ビーチクラブ、
などホテルの全施設に及んでいます。
しかも、ハードだけではありません。
アマンプロの最大の特徴は、やはり、ホスピタリティ。それを生む約200人のスタッフ。
その一人一人に笑顔や接客が、シンプルでさりげないのです。
たった39室100名以下のゲストをもてなすため、常に200名ものスタッフが、
スタッフ専用宿泊施設に住み込みで働いています。
アマンプロは離島(マニラから300km南)にあるため、滞在しているゲストは、 全て宿泊客。
ディナーだけを食べに、ふらっと立ち寄る人は誰もいません。
その結果、全てのゲストを把握することが出来るのです。
この4日間の滞在中に、さまざまなことをしました。
一番は食事です。クラブハウスや部屋、ビーチなど、 食事は自分が望めばどこでも取ることができます。
もちろんバーにも立ち寄りました。 また、海でのアクティビティや、スパ アンド マッサージなど。
驚くべきことに、そのほとんどで、ルームナンバーを聞かれる事はありませんでした。
もちろん、スタッフがインカムを付けて情報を蜜に共有しているふうでもありません。
全てのスタッフが、シンプルでさりげない。私に自然体に接してくれました。
これが、最高のホスピタリティだと実感しました。
この旅も、私にとっては生涯忘れられないものになりました。
そして、いつも振り帰る時、旅を最高のものにしてくれたアマンプロのスタッフの顔を
思い浮かべることでしょう。
<きっとまた訪れる 寄田幸司>