[’07/1/20] 出番
私たちの医院ではカルテとは別に、受付と診療室を結ぶ
コミュニケーションツール、サブカルテがあります。
これには、本日の診療内容、次回の予定、診療時間予約日、担当者など、
書く欄が多数あります。
そして、私たちの医院は担当医制、担当衛生士制です。
カウンセリングを通じ、患者様に合った担当医師、衛生士が決まります。
その中で、次回の予約状況などから、担当医で診療させて頂くことができない場合、
担当以外の人で、診させて頂くことがあります。
その時サブカルテにチェックする項目が、「出番」です。
その出番で予約を取るケースが増えてきました。
私たちの医院の状況は、1月であるというのに、初診来院者や急患が多く、
また、1日の来院者も多数いらっしゃいます。
診療とは別に、お口の健康管理のため、
定期的に私たちの医院を訪れる人々が、月600人お越しになっています。
そのため、各自の診療枠がいっぱいになり、
思うように診療が進まない状況が、続いています。
少しでも、患者様の診療がスムーズに進み、ご希望の予約日が取れるよう、
出番の人に、変わりに診て頂くように一部システムを変更しました。
しかし、これがあまり機能していない。
すなわち、患者様の都合より、
ドクターの都合が優先されてしまうケースがあります。
そして、一度出番で患者様を診ると、
その患者様は、次も出番のアポイントで取るケースも目立ちます。
すなわち、担当者が決まらないのです。
「とりあえず、早く治療を終わらせたい」
「だから、誰でもいいからすぐ診てほしい」
そういう患者様ならそれも、いたしかたないと思います。
しかし、私たちの医院には、そのような方はあまりお見えになりません。
出来れば、自分のことを充分理解して頂き、
自分に合った治療方針で、キチッと時間をかけてほしい。
そのため出来るだけ、同じ先生に診てほしいと願っている人がほとんどです。
だからこそ、私たちの医院を選んで頂き、ずっと通って頂いているのでしょう。
医院の評価や格付けは、一夜に出来るものではありません。
弛まぬ努力と一途なこだわり、曲げない信念の結果、築かれたものです。
しかし、その評価や格付けを崩すのは、一瞬です。
ほんの少しでも、心の緩み、驕り、油断は禁物です。
医院の都合より患者様の都合が、常に優先される医院を、
メンバーと共に作っていきます。
<サブカルテの項目を一つ減らす 寄田幸司>