唾液って すごい◆
みなさん、唾液って「きたない」と思っていませんか?
特に子どもさんは多くて、いやだなーって思ったりすることはありませんか?
しかし、唾液はお口の中を守ってくれる大切な役割を持っていますっ!!
今は、そんな唾液について書いてみようと思います。
1.消化作用
唾液は炭水化物の中に含まれるデンプンを
分解してくれます。
消化器官として重要な役割を持っています。
2.自浄作用
歯の表面や歯の間に付着したプラークや
食べカスを洗い流す作用のことです。
唾液の量が少なくなったり、あまり噛まなくてもよい
食事をしていると、十分に唾液が出ず、流れが悪くなります。
3.抗菌作用
病原微生物に作用し、抵抗します。
細菌の増加を抑えることができます。
4.粘膜保護作用
唾液に含まれる成分により、食べ物などの
外部からの刺激に対して 口の中の粘膜を
保護する作用があります。
乾燥を抑える保湿効果があります。
5.緩衝作用
食事をすると、すぐにお口の中は酸性に
傾きます。歯は酸に弱く、酸性に傾いて
いると、歯は溶けてしまいます。
その酸性の環境から歯を守る機能が
緩衝作用です。
6.再石灰化
歯は虫歯菌や酸性物で歯の表面では
少しずつ歯が溶けています。
この現象を脱灰といいます。
そのままだと、虫歯は進行してしまい
ますが、唾液の中の成分により、表面を
つねに修復していきます。
これを再石灰化といいます。
●子どもさんの口臭について●
よく、子どもさんの口臭が気になるという質問を受けることがあります。
原因はいくつかありますが、その内の一つに、口呼吸があります。
口呼吸をすることによって、自然にお口が乾燥してしまいます。
すると、お口の中の免疫が低下したり、自浄作用が低下します。
その結果、細菌が増えてしまいます。これが、口臭の原因です。
対処法としては、唾液を出すためにガムをかんだり、
お口があいているのに気がついたら、閉じる様に習慣づけてもらう。
水分をこまめに摂取する様にして下さいね。
●母子感染について●
実はっ!!!
生まれたての赤ちゃんには虫歯菌はいません。
虫歯菌は歯の様な硬いところにしか住めないので、
歯がなければ生きていけないのです。
しかし、1歳半~2歳半までの時期に虫歯菌が感染し、定着します。
主にお母さんの唾液の中の虫歯菌が食事中のスプーンの
共有によって子供さんに感染します。お母さんからの感染が多いため、
母子感染といいます。
●虫歯菌の感染を防ぐには??●
1.お母さんの虫歯を治しましょう!
治療しないといけない虫歯があると、一生懸命はみがきをしても、
口の中の虫歯菌は増えてしまう環境です。
虫歯は早めに治しましょう。
2.クリーニングを行いましょう!
歯科医院での定期的なクリーニングによって、口の中を汚れにくくし、
虫歯菌を減らす効果があります。
お母さんだけでなく、子どもさんと一緒にクリーニングに来て下さいね。
3.子どもさんとのスプーン、箸、ペットボトルなどを
共有しない様にしましょう。
虫歯菌を唾液を介して感染します。
口でかみ砕いた食べ物を子どもさんに食べさせなくても、
スプーン、箸、ペットボトルなどの共有で感染してしまいます。
この様に唾液には、たくさんのすばらしい役割があります!!
フッ素などを利用することによって、
唾液の力をよりパワーアップさせてみましょう!
《Drブログ》
ヨリタ歯科クリニックでは、勤務医のドクターによる
日替わりブログを発信しています(HPのバナーよりご覧いただけます)。
そこで掲載された記事から、お子さまをお持ちの方に役立つ情報を
ピックアップで紹介していきたいと思います。
【仕上げ磨き】
先日、お子さんの歯の健診をしているとき、
付き添われていたお母様からこんなご質問を受けました。
「この春から小学校に上がるので、
そろそろ仕上げ磨きはしなくてもいいですか?」
私は、そのお子さんのお口の状態から判断し、
「まだ当分の間は、仕上げ磨きを続けてあげて下さい。」
とお願いしました。
仕上げ磨きは、少なくとも小学校3~4年生まで必要です。
この時期までは、おとなの歯への生え変わりがあるため、
お口の中には、子どもの歯とおとなの歯が混在しています。
子どもの歯がグラグラしているにも関わらず、抜けないままで
おとなの歯が生えてくることはよくありますが、
このような状態では歯磨きが難しく、
お母様方がきちんと仕上げ磨きをなさらないと、
むし歯だけでなく、歯肉炎を起こす場合もあります。
しかも、生えたばかりのおとなの歯はまだ未完成で弱く、
むし歯になりやすいため、お子さん一人でどんなに上手に
磨けているように見えても、仕上げ磨きや仕上げチェックは
必要不可欠なのです。
「もう自分で磨けるでしょ、毎日仕上げ磨きなんて面倒だなぁ。」
と思わずに、ぜひおとなの歯が全部生えそろう頃まで、
仕上げ磨きをしてあげて下さい。
「どうやって仕上げ磨きをしたらいいのか分からない」
というお母様には、ぜひご指導させて頂きます。
一緒にお子さんの大切な歯を守りましょう!!
森山Dr