メディア情報

[’19/1/25] パドクター

毎月、街の情報誌 「ぱど」 に健康情報
ワクワク楽しい予防歯科ってなあに?
連載しています。

 

    

 

2017年の10月から当院の副院長 入江先生と、小児歯科担当医の森山先生
交代で、連載していくことになりました。

皆さん、よろしくお願いいたします。

今回は、入江先生です。

タイトルは、「数字で見る歯科医療」 です。

 

ワクワク楽しい予防歯科ってなあに vol.162

こんにちは、今回からまた担当させていただきます入江です。

今回のシリーズは数字で見る歯科医療です。
第一回は、8020についてです。

歯科では、8020運動を昔から行っています。
ご存知の方も多いと思いますが、80歳までに自分の歯を20本
残しましょうという歯科界の啓蒙運動です。

地域によって、達成者が表彰されるところもあります。

20本自分の歯があれば、ご飯を食べるのに問題がないと
言われています。

平均寿命がおおよそ80歳と考えて、その時に20本歯があれば
何でも美味しくたべられて、満足な食生活が送れます。

では、まず大人の歯は何本あるでしょうか。

正解は、親知らずを含めて32本あります。
親知らず4本を除くと、28本あります。

皆さんは、今まで何本歯を抜きましたか。
計算してみましょう。

そうすれば、8020を達成できるかどうかわかります。

この8020運動が提唱されたのが、1989年です。

その前年の調査で、その達成率はわずか7.0%しかありませんでした。
80歳で残っている歯の数の平均は、わずか4本でした。

年をとると、最後は総入れ歯になる。
まさに、そんなイメージの数字です。

そのイメージがあるので、今でも「最終的には総入れ歯になるから。」と
仰られる方も、未だに多くおられます。

歯医者の僕からすれば、非常に勿体無い話です。

歯は頑張れば、もっと残るはずです。
その証拠に、2016年の調査の結果ではその達成率は51.2%です。

ここ30年ほどで、飛躍的に伸びています。

今の時代、80歳でも二人に一人は20本以上自分の歯がある状態です。
ここまで数値が良くなったのは、様々な要因が考えられます。

まずは何と言っても、国民全体の歯への関心が高まったことです。

例えば、歯を磨く回数についてです。
今では1日2回あるいは3回が当たり前だと思います。

2016年の調査では1日2回の人が49.8%、3回の人が27.3%と
なっています。

ほとんどの人が1日2、3回磨いているという事になります。
しかし、1969年には1日1回の人が62.8%です。

今では考えられませんが、ほとんどの人が1日1回しか磨いていませんでした。
また、全く歯を磨かない人も8.1%もいたそうです。

単純に歯を磨く回数が多いから、歯への関心が高いとは言い切れませんが
やはり歯を気にするから、磨く回数が増えたのでしょう。

もう一つは、医療技術の進歩です。

医療の世界は日進月歩で、新しい治療法や、機材が続々と出てきます。

昔は抜歯しかなかったものが、今では残せることも多くなってきました。
歯のことを諦めかけていた方、今は自分の歯が残る時代になってきています。

皆さんも、ご自身の歯を数えてみて、頑張って8020達成しましょう。

 

そして更に、過去のバックナンバーを、
ご覧になりたいあなたは、コチラ

 

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